文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)/京極 夏彦

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☆☆☆☆☆
京極夏彦のデビュー作にして京極堂シリーズ第1作目。
ホラーの類が苦手なので、今まで敬遠してきたのですが、「この世には不思議なことはない」というシリーズ決め台詞を知って、遂に長~い長~い(1冊千ページ前後。ってか1冊を除き全て後)道のりに旅立ちました。
本作では冒頭から事件と何の関係もない会話が主要登場キャラクター2人よって100ページも展開されます。しかもデカルトの方法的懐疑を片一方から片一方へ外堀を埋めるかのように展開されていきます。ん~、恐ろしい。洗脳されそうだ。自分はデカルトをある程度知っていたので、大体流れの見当はついたのですが、知らないで読んでいたら結構グサッとくるんじゃないんでしょうか。
んでまあ、それが終わりようやくそっから事件は始まるわけですが(最初は語りだけで事件の話から解決まで全部行くのかと思ったら、ちゃんと場面展開ありました)、何とも痛々しい…というかやりきれない話です。
結局これを機に京極堂シリーズにはまり込んで一気に13冊読破したわけですが、シリーズ1作目「姑獲鳥の夏」は私の中では最高傑作でした。

あっ!ちなみに冒頭の長~い話は京極堂シリーズ通しての肝なので決して無駄話ではありません。

京極堂シリーズをまとめた京極堂シリーズまとめはこちら

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