●前回は私流〝下衆のかんぐり〟で、彼らのルンルンぶりの背景説明を試みました。旅立ちが近づくにつれ、間違いなく彼らの頭の中には、そんな期待感が鎌首をもたげつつあります。今頃は、閉め切った事務所の片隅かどこかで、『地球の歩き方』穴場編なんかを紐解きながら、きっとニヤニヤしていることでしょう。
●何人かの議員事務所に電話しても一人も出てきません。留守電に当方の連絡先を吹き込んでいるのに、誰からも返事がありません。そろそろやましさを感じ始めているのでしょうか。
●しかし、彼らの視野には世論の動向なんて入っていないのかもしれません。新聞ネタにならなきゃ世論じゃないと考えているのかもしれません。例の斉藤議員などはツイッターで、〝取材がないので、寂しい〟などと強がっていましたが、ネットでの声などは世論とはみていないようです。ふだんは日の丸をペタペタつけたお仲間たちと語り合い、チャンネル桜とかいうネトウヨTVに出演しては、政治家を気取っている彼らです。本当にピントがずれています。困ったもんです。
●それにしても3000万。巨額です。この時期、そんな大金で彼らを遊ばせてあげるほどの状況なのしょうか?
ドジョウ政権は、1機100億の最新鋭戦闘機を40機、アメリカに注文を出していると聞きます。だから、3000万円くらいはドブに捨てるようなもんで、それなら日ごろドブ板でご苦労している議員たちに、慰安旅行の一つもプレゼントしてあげてもいいと、ドジョウたちは考えているのかもしれません。
しかし、待ってください。3000万あれば、横浜の子どもたちを放射線から守ることに、どれだけ有効活用できるのか。あるいは路頭にさまよう横浜のホームレスたち。彼らの命を何人救えるのか。

●先ほど斉藤議員を擁護する方のツイットが、目に飛び込んできてしまいました。
「@OkitaI 思い込みで批判するのでなく、帰国後視察の成果をどう評価するかじゃないのかな?報告書なり提言なりに活かせる議員とそうでない議員で差が出るでしょう。批判はそれから」
プロフィールによると、お仕事は〝流しの選対事務局長〟で、ご専門が〝政策評価〟と〝児童福祉〟とのことです。専門家の方がこんな悠長なことでいいのでしょうか。3000万円も使って、議員の〝議員研修〟や〝政策評価〟などやっている状況ではないんです。すでに選ばれた政治家です。今、何をしているか、なのです。選対事務局長にはひとこと、反論のツイットをお送りさせていただきました。

●今からでも遅くありません。ただちに〝豪華大名旅行〟は、取りやめにすべきだ、と私は思います。
●あとは横浜市民の皆さんの声、世論如何だと思います。しかし、マスコミが取り上げない以上、市民に本当の情報は伝わりません。情報が伝わらなければ……。
あとは粘り強い運動。世論の喚起を続けるしかないのでしょう。

●そこで、つくづく思います。韓国のネット社会と日本との違いとを。私は韓国のネチズンたちに手放しで共感しているわけではありません。むしろ、副作用や混乱が日本以上に大きいということも、さまざまな事例を通して見聞しています。
しかし、政治家と市民間のツールとしてのネットは、日本はまったく後進国です。私がやってるアメーバーブログの場合、「政治経済」ジャンルのランキングで上位を占めているのは、ほとんどが斉藤議員のお仲間たち。中には良質の保守的論陣をはるケースもあるにはあるのですが、大方はネトウヨたちが闊歩しています。
3.11以後、脱原発や震災復興で情報交換する状況も生まれつつありますが、まだまだ少数派。今回、若者を中心とする圧倒的なパワーで新しい市民派市長を誕生させた韓国ネチズンとは180度異なった日韓のネット風景です。

●いつだったか、政治オタクでもある私は、渋谷ハチ公前広場に、自民党の総裁選びの街頭演説を、わざわざ見物にいったことがあります。
その時の総裁選は、麻生vs福田のツーショットでした。広場を埋め尽くしていたのは、いつもの自民党支持層とはちょっと雰囲気が違う。従来の自民党支持層、この時は〝福田派〟でしたが、その場の〝福田派〟は、すでに少数派閥に転落していました。
主流派は?というと、これが意外に若いんです。そこに大量に集まっていたのは〝麻生派〟つまりはネトウヨ青年たちだったのです。マンガ大好きの麻生というイメージをマスコミが作りだしたこともあってか、ふだん政治なんか考えたこともないような、30代くらいの小太り〝青年〟たちが、満面に笑みを浮かべて、麻生に声援を送っていました。あの時集まっていた〝青年〟たちを私は密かに、ネトウヨ第一世代と呼んでいます。
一人一人の顔を見たわけではもちろんないのですが、集団行動でみる彼らは、異様というのではなく、実にあっけらかんと、とてもマンガチックに見えるのです。文字通り、マンガの洪水の中で育ってきたこういう世代が続々と誕生し、すでに子育て世代に突入しているのだなあ、というのが、その時の私の衝撃に近い驚きだったのです。
もちろん彼らも人の子です。そして子どもたちを育てる世代です。様々なことを考えて、多様なスタイルで主張するのもいいと思います。マンガ流〝憂国〟の情を振りかざすことも自由です。

●しかし、戦前戦後の日本人の歩みを表面的、そして後ろ向きにしかとらまえきれない、こうした〝青年〟議員たちには、戦後最大の国難に直面している、現在の政治を任せることはできないというのが、私の考えでもあります。


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↑ 横浜市会議員名簿