寺には公孫樹 12月1日 六甲 / 再度山大龍寺 晴 行脚の僧は、杖代わりにしていたイチョウの木をやおら地面に突き刺し、 「後世まで繁盛せよ」 と念じて去った。 人々は逆さに刺した木が根付くものか、と囁きあったが、 イチョウはすぐに芽を吹き、枝を伸ばして大きくなっていった。 ※ この寺には上のような逸話はないはずだが、「逆さイチョウ」の逸話は全国各地にある。僧は空海であったり、親鸞であったり、また他の賢者であったりする。この寺は空海と縁が深いが、境内のイチョウの木は、空海が挿したにしてはやや “こぶり” なのである。