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あるさの日々これ出会い

観に行った舞台やライブなど、思いつくままに書いてます。


10月から始まった、このクールの『姉ちゃんの恋人』というドラマを、毎回とても楽しみに観ています。

傷ついた心優しき人々が、それでも生きていく中で喜びと悲しみに出会う物語。

基調はどちらかといえばポジティブで明るいドラマなのに、初回から切なくなり、第3回ですでに涙腺がもちません。

脚本と演出がいいのでしょうが、主役の2人、桃子(有村架純ちゃん)と真人(林遣都くん)の優れた演技がなければ、成り立たない話です。

物語にはこれから紆余曲折があるでしょうが、桃子と真人が幸せになることを、願ってやみません。



BSアニマックスでまとめて再放送している『夏目友人帳』を、第1シーズンから、また全部観ています。

第5シーズンにあたる『夏目友人帳 伍』の第10話は、主人公の夏目貴志(たかし)を引き取った、心優しき藤原夫妻の話です。


『夏目友人帳』という物語は、とても優しい物語なのですが、その優しさを形作っている大きな要因の1つは、身寄りのない夏目を引き取ってくれた、塔子(とうこ)と滋(しげる)という藤原夫妻の温かさにあります。

『夏目友人帳 伍』の第10話でも、塔子と滋の温かな存在とつながりが、夏目の大切な思いを、自然にわからせてくれます。


自分の大好きな劇団・大人の麦茶の元団員だった和泉宗兵さんと、同じくとても好きな激嬢ユニットバスの元メンバーである今村美乃さんが、つい先日、ご結婚されたとのことです。

お二人のご結婚を心から祝福するとともに、お二人が、滋と塔子のような、温かく強く結ばれた幸せなご夫婦となることを、願ってやみません。

結婚するなっちゃん(広瀬すずさん)への、おじいちゃん(草刈正雄さん)の言葉に、またまた泣かされてしまいました。

ドラマや映画や舞台では、めったに泣かないのですが。

やはり草刈正雄さんの演技が、すばらしいからだと思います。


大人の麦茶の本公演が、下北沢のザ・スズナリで始まりました。

前回の本公演は、作演出の塩田泰造さんの負傷入院にともなう再演だったため、新作での上演は久々です。

その意味で「お帰りなさい」な第26杯目公演であり、内容的にもまごうことなきオトムギの舞台なのですが、同時にどこか、いままでのオトムギにはなかった新たなものが付け加わっていて、もう一度観たくてしかたありません。


男優陣もみな実によいですが、女優陣が全員、さらによいです。

いくつか、なんともいえず好きなシーンがあり、なんともいえず好きなセリフがあります。

舞台美術・田中敏恵さんの、空間を自在に分割するスタンド能力が、今回もすでに開演前から発動していて、劇場に足を踏み入れてしまえば、誰も逃れることはできません。


なお、ロビーまで入れると、泰造さんの言い訳を読むことができます。

しかし自分はその横の、台本を言葉なく雄弁に宣伝してくれているポップの方に、軍配をあげます。

2年前に放送していたアニメ『ACCA13区監察課』が、今 TOKYO MX で毎週日曜の深夜に再放送されています。

原作のマンガを読んだことはありませんが、アニメもとてもよい作品だったので、今回の再放送も欠かさず録画して観ています。


第8話は、主人公ジーン・オータスの友人でありながら、独特な立ち位置でジーンと関わっているニーノという男が、なぜその立場にいるのかを、1話分丸々かけて、丁寧に描いています。


この作品は、直線的でも饒舌でも説明的でもなく、社会制度を背景に置きながら、少しのユーモアを交え、淡々と会話劇のように進行していきます。

今回の#8では、それが逆に、物語のなんともいえない切なさを浮き彫りにしていて、心に残ります。


「切なさ」と書きましたが、この作品には不思議な明るさがあって、メロドラマと呼ばれるたぐいに分類されることを拒否します。

きっと原作のマンガ自体が、優れた作品なのでしょう。

それでもまだ原作に手を出さない理由は、アニメのオープニング・テーマが、実にいい曲だからです。


とはいえ、いずれしかるべき時に、原作マンガを読むことにはなるでしょう。

おそらくその時には、アニメのオープニングテーマのカッコいいメロディーが、頭の中で流れることでしょう。

なっちゃん(広瀬すずちゃん)が十勝を出ていく時の、おじいちゃん(草刈正雄さん)の芝居に泣きました(涙)。


ハロプロのカウントダウンライブに参加しようと、大晦日に都心のホテルを取っていたら、ライブの方はあえなく落選。

ホテルはキャンセルしようかと考えていましたが、暖房のないうちで年明けを迎えるのも寒いので、そのまま昨夜は、ホテルのテレビで紅白を観ていました。


明けて元日、夜にラジオの公開放送があるので、それまでの時間をつぶそうと、高田馬場駅の近辺を、氷川神社方面へブラブラ散歩に。

前々から西武新宿線の車窓から見える下落合あたりの高台が気になっていて、坂を上ってみたら、「おとめ山公園」という、林と渓谷が残る公園があってビックリ。


そしてその後、目白の高級住宅街を歩いていたら、妙な風景に出くわしました。

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住宅街の中を通る、それほど道幅のない道路の真ん中に、なぜか島状に取り残された狭いスペースがあり、そこに古い木が一本、立っています。

対面から来る車は、道路中央のじゃまな木を避けて通っていて、交通の妨げなことこの上なし。


しかし、わざわざこんなことになっているのには、必ず理由があります。

木の下に、こんなプレートが貼られていました。

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この一帯は、かつて目白近衛町と呼ばれていた地域で、旧華族の近衛家の広大な屋敷があり、それが大正期に売りに出されて、現在の高級住宅街が形成されました。

この木がこの道の真ん中に、抜かれずに残った背景には、きっと何か物語があるのでしょうが、それは語られてはいません。

ただ、道の真ん中に木を残したまま、100年も毎日、この木をわざわざ迂回して通る人々に、思いをはせた元日でした。

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