小森健太朗『ネメシスの虐笑S』(講談社BOX)を読了
早真さとる=イラスト
モスコ=第八話作中イラスト
百足屋ユウコ(ムシカゴグラフィクス)=デザイン

同梱ゲーム『ネメシスの虐笑G』スタッフ
吉原嵩=脚本協力
比良坂綾音=スクリプト
ネメシスの哄笑R2=制作・著作

2011年8月1日 第1刷発行
ISBN978-4-06-283777-4 C0093 Y1800E
価格:1,890円(本体1,800円+税5%)分売不可

メモあらすじ

美少女ゲームのシナリオライターになることを目指す高校生・児玉タクヤ。
ある日萌え同人誌を廊下にぶちまけたのをきっかけに、
幼なじみの逢瀬菜名穂の所属する順樢高校漫画部に入ることに。
現代美少女ゲームの戒律から大逆事件の真相までを紐解く--小説版「ネメシスの虐笑S」。
数年後、大学生になり美少女ゲーム作成に勤しむ児玉の前に、
惨殺された美少女たちのイラストが送りつけられる。
その画風から、犯人は高校時代に憧れた幻の絵師と思われ…!?
交錯する過去と現在が導くのは、たった一人の少女へのルート--ゲーム版「ネメシスの虐笑G」。
ミステリ小説とPCゲームを同梱した、稀代のエンタメBOX登場。


(本書外函より)

本

小説とPCゲームが同梱されたミステリです
しかも小説では一話完結型で一人の探偵少女が活躍する学園(高校生)ミステリなのですが
PCゲーム版では数年後の主人公たちがふたたびある事件をきっかけに集まり
ひとつの大きな謎に挑むという構成になっています

小説を読んでからPCゲームのほうをやりました
いわば30分のアニメ(小説)をワンクール観たあとに
映画化(PCゲーム)されたようなイメージを持ったのでした
ゲーム中には小説版の内容も出てくるので
実際にはどちらからやっても並行してやっても問題ありません
しかし小説→ゲームのほうが時系列的にはわかりやすいですし
また小説で妄想を膨らませて(水着回とかね)おいてから
ゲームでビジュアル面を確認するというのもまたオツです…

さて小説ではとある学園の漫画部に所属する4人の美少女(これまた!)と
そこにひょんなことから連れ込まれてしまった冴えない(これまた!)男子高校生の物語
これはもしや美少女小説の定番! ハーレムエンドなのかも!?
と思い読み進めると
探偵役をすることになる不思議系美少女のみの攻略となった
ワトスン役のダメ男子高校生は(というか読者であるワタクシも)ちょっと肩すかし…^^;
意味ありげな小説のラストは…
実はPCゲーム版のある人物のエンドを見ないと本当の完結とはなりません

ところで小説に出てきた(そしてニヤリとした)「美少女ゲームの戒律」ですが…
このゲームにも「隠しキャラ」攻略ルート(笹原先生とか)が
ほんとうはどこかにあるのじゃないかと思い
いろいろと選択肢を選びましたが
この↓4つのルートしか見つけられませんでした

$ポーションで100回復☆あーしぇ日記-??.jpg

これですべてなのかしらん???
まさか… あの人が… あんなことをするなんて…
ノーマルエンドは驚愕の結末
各キャラエンドはそれぞれとハッピーな感じで終わります
選択肢が極端に少ないのはまあよいのですが…
幼馴染の女の子攻略ルート以外はかなり急な展開で えええええっ~
という感じでした(汗)

あ ゲームも小説も もちろん全年齢対象版ですよ

独断評価:80/100

ネメシスの虐笑S (講談社BOX)/小森 健太朗

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