城平 京『虚構推理 鋼人七瀬』(講談社NOVELS)を読了
清原紘=カバーイラスト
板野公一(welle design)=カバー・本文デザイン
熊谷博人・釜津典之=ブックデザイン

2011年5月9日 第一刷発行
ISBN978-4-06-182768-4 C0293 Y900E
定価:本体900円(税別)

メモあらすじ

深夜、悲運のアイドルの亡霊は鉄骨を片手に街を徘徊する。
その都市伝説の名は--鋼人七瀬。
「そんなの推理じゃなくて、欺瞞じゃない!?」
真実を求めるよりも過酷な、虚構の構築。
自身もまた怪異的な存在である岩永琴子の推理と知略は
本物の怪異が起こす事件を止めることができるのか!?


(本書カバーより)

本

現代版の京極堂
主人公は理屈っぽい女の子 しかも人外の存在
ふむっ これはなかなかの設定だ(笑)
あ しかも講談社ノベルスから出てるし…

自殺したとされる巨乳アイドルの亡霊による傷害事件が発生し
ひょんなことから調査にたずさわることになった男女のコンビ
と ここまでは本格ミステリ的なのですが…
ああ しかし!
片方は妖怪にさらわれた過去を持つ痛い性格の少女
もう片方は人魚の肉を喰らい不死身となった青年
なんちゅうことだ…
これはファンタジックミステリなのだ

このキャラクタ造形でひいてしまうといけないので
あわてて付け加えると
ユングの集合的無意識とか量子力学における観測問題といったテーマを
その根底に抱えているのは明白
それゆえ 主人公の少女はひたすらネット上で語る(騙る)ことによって
世界(世間)のありようを変えようとするのです
その詐欺的な活躍は素直に堪能したのであった…

ただちょっと性格に難あって のめり込めないのであった(´・ω・`)

独断評価:65/100

虚構推理 鋼人七瀬 (講談社ノベルス)/城平 京

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