ジョージ・R・R・マーティン『星の光、いまは遠く(上・下)』(ハヤカワ文庫SF)を読了
酒井昭伸=訳
Sparth=カバーイラスト
岩郷重力+WONDER WORKZ。=カバーデザイン

Dying of the Light by George R. R. Martin

2011年6月10日 印刷
2011年6月15日 発行
(上巻)ISBN978-4-15-011813-6 C0197 Y780E
(下巻)ISBN978-4-15-011814-3 C0197 Y780E
定価各:本体780円+税

メモあらすじ

あまりに遠大な公転軌道を有するため、
あたかも銀河を彷徨っているかに見える辺境惑星ワーローンに、ひとりの男が降り立った。
ダーク・トラリアンは、かつての恋人グウェン・デルヴァノから送られた〈囁きの宝石〉に呼ばれ、
この惑星にやって来たのだった。
再会を喜ぶダークだったが、グウェンは思いもよらない事実を彼に告げる。
自分はもはや自分だけのものではないのだと……。
エキゾチックな異星で展開される冒険SF。


(本書上巻カバーより)

本

元カノのことが忘れられないダメな男
元カレと今カレの間で揺れ動くダメな女
このふたりの痴話喧嘩や屁理屈をずーっと聞かされる羽目になります…
もういやだ… たいがいにしてくれっ…
というのが上巻のあらすじ(笑)

というのは半分だけ本当で 前半は異文化交流のむずかしさ
その世界の歴史や名前(命名法)について詳細に語られます
その部分はなかなか面白いのです
ただいかんせん主人公たちがどうしようもないヘタレなので
そこに嫌気がさして読むのを断念する読者も多いことでしょう…

でもそこをぐっと我慢して下巻まで読み進めてください
するとまあ なんということでしょう!
今度は追われる身となった主人公たちの逃避行が迫力をもって描かれます…
そこでも愚痴や幼稚さゆえの強がりなどが充満しておりますが
それにもあえて目をつぶりましょう…

放浪する惑星で
ひとりの女をめぐる男たちの争い
みずからの名誉を守るための男たちの争い
が繰り広げられます…

ふむっ これが巨匠の伝説の第一長篇か…
あくまでも「伝説」だったってことだな…

ごめんなさいっ 「傑作」からはほど遠いところにあります

独断評価:45/100

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