リチャード・ドイッチ『13時間前の未来(上・下)』(新潮文庫)を読了
佐藤耕士=訳
圷順子=カバー装画

The 13th Hour by Richard Doetsch

2011年3月1日 発行
(上巻)ISBN978-4-10-217831-7 C0197 Y629E
(下巻)ISBN978-4-10-217832-4 C0197 Y590E
定価:本体629円(税別)/本体590円(税別)

メモあらすじ

12時間以内に最愛の妻を殺した犯人を突き止めなければならない。
13時間目には―。
ニックは取調室にいた。
容疑は妻殺し。
彼女を殺すはずなどなかった。
だが凶器の拳銃には自らの指紋。
混乱するニックの前に謎の初老の男が現れ告げる。
「きみには12時間ある」そして残された懐中時計…。
第12章から始まり時間を遡る、異色かつ巧緻なタイムトラベル&タイムリミット・ミステリ。


(上巻カバーより)

本

2時間戻って1時間進む
これを繰り返して事件の真相に近づいていく主人公(中年男)
とても妻を愛しているのです…
読んでいて照れるほど…

タイムスリップの謎はそれっぽい説明がなされていますが解明されることはないので
そのあたりに興味のある向きにはちょっとツライかもしれないけれども
ファンタジー&時限スリラーとしては充分機能していますので
それなりに楽しむことができました

とくにその先の1時間分の未来を知ったうえで
2時間前に戻ることで
主人公のとるべき(妻を助けるべき)選択肢を考えていくのですが
そのドキドキはしっかりと読んでいて伝わってきます
なのでこの作品が映画化されると聞いて
やっぱりそうだよな
と思うのでした
映像化がこのストーリーを一番うまく表現できる形式なのではないかと思うのです
本書を読んでいて あまりにもうまくころころっと話が展開していくので
映画のノヴェライズを読んでいるのではないかという気になったのです

文庫本上下巻計600頁ほどありますが
すーーっと読めます あっけないほど……

独断評価:70/100

13時間前の未来〈上〉 (新潮文庫)/リチャード ドイッチ

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