レジナルド・ヒル『午前零時のフーガ』(ハヤカワポケットミステリ)を読了
松下祥子=訳
水戸部功=装幀

Midnight Fugue by Reginald Hill (Dalziel and Pascoe Series)

2011年1月10日印刷
2011年1月15日発行
ISBN978-4-15-001843-6 C0297 Y1800E
定価(本体1,800円+税)

メモあらすじ

ダルジール警視は周囲の反対を押し切って職場に復帰した。
しかし体調はすぐれず、仕事の勘も戻らない。
そんなある日、古い知り合いの警視長パーディーから、
七年前に失踪した部下の刑事について調べて欲しいと依頼される。
パーディーは部下の死亡推定を前提に、その妻と再婚するつもりだった。
だが最近妻のもとに夫と思われる人物の写真が掲載された雑誌が送られてきたのだった。
ダルジールは非公式に捜査をはじめるが、
背後には危険な影がうごめく……

二十四時間でスピーディーに展開する、本格の巨匠の新傑作。


(本書表4より)

本

ダルジール警視がいよいよ復帰(不完全にw)
しかもいきなりの「24(Twenty-Four)」ばりの展開に唖然としております
複数の視点で時間を行ったり来たり
24時間の内容を描いています
とてもスピーディです(ダルジールをのぞく)

巨漢ダルジールの周りだけ時間の流れが緩やかに感じるのはなぜだろう
いつもの不遜さで周囲に迷惑をかけ(笑)
あまつさえ非番の警官に頼んだ用件で負傷させてしまう事態に…
なんだろう ちょっと老けたか 耄碌したのかダル爺
と思っていたのだけれど
やはり刑事としての勘は失っていないのでした

ちょこちょこカッコいいシーンがあるので
ああやっぱりこうでなくっちゃな
と思えてくるから不思議だ

先日リーバスが引退したばかりだからなぁ
若い刑事が活躍するのもいいけれど
古い楽器のほうが奏でられる名曲の数はまだまだ多いんだ
というところをこれからも見せつけて欲しいなと思うのです

あの女性にそんな過去があったのか
というのが最後で一気に明らかにされるのですが
えーそんなー というのがラストの章を読み終わったときの
素直な感想
この事実は巨漢は知らないんだよなー
あまり絡んでこなかったしなー
ちょっと複雑なキモチ

独断評価:80/100

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