https://www.youtube.com/watch?v=7SX-HFcSIoU
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東日本大震災が発生して早いもので丸4年が経過した。春がまた訪れる度、僕らはこの出来事を思い出してゆくのか。
今回多くのメディアで「この未曾有の大災害を“風化させてはいけない”」と発言するのをあちこちで聞いた。つまり、風化しているからこういう発言になるのだ。
大地震の時僕はリスボンにいて、ポルトガル人の暖かさに触れた。
「宿代なんて払わなくていいから、落ち着くまでここにいればいいよ」
とホテルのオーナー。
「家族と連絡取れた?ホテルの電話好きなだけ使っていいからさ」
とフロントのデューティーマネージャー。
公園のベンチで途方に暮れていると、杖をついた皺々の手で老婆が震えながら手を握ってきてくれた。あの老婆のカーディガンは薄桃いろをしていたのをなぜか覚えている。ああいうときのカソリックの慈愛や相互扶助の精神はとても強い。しかしこれらの人々を驚かせたのは、市原臨海のガスタンクの爆発映像でもなく、津波の映像でもなく、被災地でじっと、列に並んで取り乱さない東北の人々の押して忍ぶ姿だった。
街の7割が損壊したという1775年のリスボン大地震を経験してきた彼らの子孫がその助け合いの遺伝子を継承し、21世紀にもそれが息づいていた。それが大地震以来、僕の生きる糧となってきた。After The Deluge ー ノアの大洪水のあと、生き残った者は先立ったものの魂を受け継いで、死に物狂いで生きてきた。死に押しつぶされないように。
Some of them are dreamers, some of them are fools...
現実を見ようとしない者、愚かな者・・
ではじまるジャクソン=ブラウンの73年の作品 大洪水のまえに(Before the Deluge) の出だしの歌詞だ。
災害を喰い物にする福祉団体(“大雪りばぁねっと” で検索してください)。世界中から集まった寄付をとんでもないところに使う日本政府。そしてその行方をしらない僕達・・。
被災地復興のために国庫から20~30兆円近くが国中に(東北だけではなく国中に!)ばら撒かれた。復興支援予算50億近くが47都道府県にばら撒かれた。それが全く別の出会い系対策に使った県もある。じゃあ、東電は何をしてる・・? 政府は何を隠してる? どんな真実を僕らはまだ知らされていない!??これらの行為を決して風化させてはいけない。それが僕達に与えられた使命だ。
どれだけ転んでも立ち上がるように、悠久の歴史の中で、人類にプログラムづけられている。
And when the sand was gone and the time arrived
嵐が去り、ついに来たその時、
In the naked dawn only a few survived
むき出しの大地に生き残った僅かな人たちは
And in attempts to understand a thing so simple and so huge
立ち尽くしたまま、起こった出来事のあまりにもシンプルで大きいという事実を
打ちひしがれながら、それでも受け止めるしかなく
Believed that they were meant to live after the deluge.
生きてゆくことを運命付けられているのだろうか、
この大洪水のあとに・・
Let the music keep our spirits high
歌い続けよう
Let the buildings keep our children dry
瓦礫が子供達のこころを荒廃させてしまう前に
Let creation reveal it's secrets by and by, by and by
生き続けることで、生き続けるその意味がいつか解るように・・
少しづつ、すこしづつ・・
When the light that's lost within us reaches the sky
壊れた街灯の下で私達が失った光が再び空から大地を照らすまで・・
(拙訳)