①エディターの思考(サンプル2解説) | 初音ミク Project DIVA F F2nd エディット譜面作成講座     《DIVA - NOTE》
この記事では解説用サンプル2をもとに、
「なぜそういう音取り・ボタン換え・配置にしたのか?」に重点を置き、
一歩踏み込んだ発展的な解説をします。



使用するエディットはピアプロ対応曲を使ったものです。
エディットモードの画像も載せていますが、
実際にDLして手元に準備して頂くと、より解説がわかりやすくなるかと思います。


 

 
 



解説用サンプルエディット2の詳細
 
使用楽曲:ワライ・オトコ
作曲者:ショミ(般P)さん
キャプチャ:そもろさん
エディット:あるくトトロ
オンラインID:arukutotoro720
パスワード:31175127
アップロードID:H+gf& gFNWX INPrY V&jbD Sx
※ 譜面改変・PV制作・アップロード可(元データそのままの転載はNG)





前置きと用語
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◎画像はクリックして別タブか別ウインドウで拡大してください。
◎該当箇所の動画での再生時間を画像の下に書いています。
 
◎画像の左上に赤い数字を載せています。この順に曲が進行します。
◎配置した譜面の近くに数字を載せています。譜面の表示順です。
◎視線の流れ(譜面の流れ)を濃い青の矢印で載せています。
◎ボーカルのあるところは黄色で歌詞を入れてます。
◎ターゲットの軌跡(飛んでくる方向)を水色の矢印で載せているところがあります。



◆音取り:曲の音に合わせてターゲットを入力すること、または入力し終わった譜面のこと。
◆ボタン換え:ターゲットの種類を変えること、または変え終わった譜面のこと。
◆視線誘導:譜面をプレイしているプレーヤーの視線(視界)を譜面で誘導すること。


◆軌跡(軌道):ターゲットが飛んでくる方向。
◆散し譜面:画面上に散らすように配置した譜面。
◆重ね譜面:ターゲットを重ねた譜面。




※VITA版のF2ndでエディットしています。
※配置コピーは使っていません。ボタン換えを先に完成させたためほぼ手動です。
※斜めは8ドット詰めです。プリセットを使った場所もあります。

 
 
 
 


前奏
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0:12~0:15 

①譜面を始める位置を四隅のどれかと考えたのち、左隅にしました。
 前奏にしか出てこない音(リズム)なのでこの音に合わせて音取りをしています。

②2連打が続くので散らそうと考えました。
 普通の散し譜面では場所をとる+前奏以外で使いそうにないと考えて譜面を重ねてます。

③音取り的にはターゲットの配置間隔は2マス分ですが広めにとっています。
 画面を広く使う+4つで1セットと考えているからです。
 
④軌跡も同様に重ねています。少し微調整してずらしても綺麗に見えます。
 右上は次の配置を入れるため開けます。
 
 
 
 

 
0:15~0:17
 
⑤2セット目です。同じような間隔で散らします。
 
⑥より上めに散らします。ここで下に散らすと④と近くなって見づらくなるからです。
 軌跡も④と重ならないようにします。
 
⑦⑧これで2セット目です。左下は次の配置を入れるため開けます。

 
 
 
 

 
0:18~0:20 
 
①さっきのセットと同じように配置します。
 
②より下めに配置します。
 
③④これで3セット目です。
 
 
 
 
 

 
0:20~0:22
 
⑤⑥⑦2セット目と同じように配置します。
 
⑧左上を開けます。ここからボーカルが始まります。
 
  
 
 
 
 
 
 

 
 
 
1番
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0:22~0:27
 
①連打が長いのでシンプルに横配置します。ボタン換えは歌詞に合わせています。
 小さいつ『っ』は音取りでターゲットを入力しません。この先も同様です。
 
②連打の塊を意識して、ボタン換え・配置をします。
 シンプルに画面を大きく使うため、下側に配置します。 
 
③連打の塊を意識させるため半マス下げます。ボタン換えも塊を意識してます。
 
④歌詞に合わせてボタン換えも良いですが、BPMと音取り的に指が忙しいと判断しました。
 
 
 


 
0:27~0:32
 
①視線誘導を切ってもよかったですが、早い曲なのと、曲を覚えやすくするため誘導します。
 リズムが特徴的ですが、譜面も奇抜にすると序盤でのヒッカケになって意地が悪いので
 シンプルにします。塊を意識してボタン換え・配置をします。
 音が伸びる部分『ー』があるので長押しを使ってもいいですが、
 同じくリズムを把握しにくいと思って普通のターゲットにしています。

②視覚的にわかりやすいようにここで塊を変えます。
 
③同様に塊を変えます。
 『ン』も音取りでターゲットを入力しません。①の『ん』も同じです。
 例外はありますがこの先も同様に音取りしません。
 
④シンプルに繋ぎます。

⑤次の配置を意識して上に上げます。同時押しで強調してもいいですが、
 ここよりも次の①を強調する方がいいと判断して普通のターゲットです。

 
 
 
 


 
0:32~0:37
 
①まだ誘導します。強調するならここで配置を縦や視線誘導を切るのが良いですが、
 1番はとにかく曲を覚えて、流れるようにプレイしてもらういたいので誘導します。
 長押しを離すタイミングは拍に合わせた方がプレイしやすいと判断しました。
 細かく音取りすると『あアアアア』も入力する場面ですが、
 難易度が跳ね上がるのと、ここだけ難しくなりすぎるのでこの曲では長押しで潰しました。
 
②③斜めの複合配置で、①と②を離して印象に残すのと面白さを考えてトリッキーにします。
 
④シンプルに繋ぎます。①②③が歌詞にも合っているボタン換えなので、
 ここは歌詞に合わせてボタン換えをします。







 
0:37~0:42
 
①塊を意識しています。軌跡が①に重なっていますが、④の『しゃ』(左端の○)が消えた
 タイミングで①の『む』が表示されるので大丈夫と判断しています。
 『むしょーのセーギ』といった具合に『う』を音取りしなくても良いですが、
 続く②④と前の画像の④が塊なので音を取って塊にします。

②③塊を意識してシンプルに繋ぎます。
 『ー』は長押しを使うとここだけ浮くと思い、音取りをしていません。
 
④最初のターゲットの軌跡は②と③の間を通します。
 
⑤上げます。強調と、サビで同時押しを使うのでそれを意識付けるために同時押し。
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 


1番サビ
--------------------------------------------------------------------------------------
  

 
0:42~0:48
 
①ようやく誘導を切ります。サビに入ったことを印象付けるためです。
 4分音符のリズムなので普通のターゲットじゃ物足りないと判断して同時押し。
 角度の違う斜めと横の組み合わせ配置。これも印象付け。
 ボタン換えは歌詞と配置両方に合わせています。
 
②散らします。印象付け。上に譜面があるので↑を使ってます。
 
③散しと横配置を分けて見てもらうためボタンの種類を変えます。歌詞にも合ってます。
 左に進むので←を使っています。
 長押しは次に来る『いやだ』と『こんな』の3連打をセットで考えてるので、
 いの直前の拍に合わせて離します。また、『ん』も音を取ります。
 長押しの後、すぐ隣に次の①を続けて配置します。




 


 
0:48~0:51
 
①前の配置③と重なっているように見えますが、
 長押しを押している間に消えているので大丈夫です。
 長押しのすぐ隣から始めることで、ターゲット間隔の統一をしています。
 長押し後なのでしなくても良いと思います。好みです。
 
②視線をUターンさせます。①~③を1セットで印象的な配置にします。
 ①と同じ段に配置すると、ターゲット間隔のから判断して左から打つ
 と勘違いしてしまうことを防ぐためです。
 
③斜めに下ろします。軌跡で視線誘導をします。
 ボタン換えは①②も歌詞に合っていたので歌詞に合わせます。






 

 
0:51~0:57
 
①軌跡で視線誘導します。サビの初めの配置の点対称な配置です。

②下に配置してるので↓を使っています。
 
③右に進むので→です。このあたりも先ほどと同じようにします。



 

 
0:57~1:01
 
④ターゲット間隔を意識して1マス開けて隣から始めます。
 前と同じように重なっているようですが④の△が表示された瞬間に③の□は消えます。
 
 『わーらーいオトコ』のボタン換えは、長押しのセット+単押しで考えています。
 歌詞に合わせてボタン換えをしても良いでしょう。
 
 長押しを離すタイミングは拍に合わせた方が、
 タイミングが取りやすいのでそうしています。




 
 
 
 
 
 

間奏1
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1:01~1:05

①間奏に入ったので視線誘導を切ります。
 
②音取りが似ていたので、東京テディベアに出てきた配置を拝借します。
 
③④反転して繰り返します。

 

 
 


 
1:06~1:10

⑤⑥反転して繰り返します。
 
⑦間奏が終わり2番の配置に繋ぐために、繋ぎやすいような配置にします。
 
⑧音が強いので同時押しにします。次の配置が右上から始められるように配置します。


 
 
 
 
 
 


 
2番
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1:09~1:15

①げきじょうの『げき』が突出してるのでそこを強調したいのですが、
 同時押しは星同時のあとなのでクドイ、『げき』だけ違うボタンだと続く塊が長いと考え、
 歌詞に合わせてボタン換えで強調します。
 配置可能領域ギリギリの場所は見づらいので、
 ①②は全体的に16ドットずつ下と右にずらしています。
 
②×から△に変えて、押しにくいのを利用して強調します。
 配置も変えることで強調をします。
 ボタン換えはここからは配置を考えて塊を意識します。
 
③④塊を意識して配置とボタン換えをします。
 この塊は①②をずらしたので両方とも16ドット右にずらしてます。
 こっちはずらさなくても大丈夫でしょう。 


 
 

 
 

 
1:15~1:20
 
①視線誘導します。ここのボタン換えはロンパとテンパを意識して歌詞でボタン換えします。
 
②ここの配置を複雑にするとリズムが特殊で打ちづらくなるので、
 わかりやすくシンプルに配置します。

③歌詞に合わせてシンプルに繋ぎます。
 ×から△にボタンを換えていますが、前の画像のところでもしているのでこうします。
 次に来る①の配置が重なっていそうですが、すでに消えているので大丈夫です。



 
 



 
1:20~1:25
 
①1つ目のテクニカルゾーンです。表示に被らないよう配置します。
 視線誘導を切ってテクニカルゾーンを強調します。
 最初の単押しが弾むような印象なので△でボタン換えを始めます。
 続いて×でボタン換えして強調します。前の画像からの流れです。
 
②同時押しで強調しつつトリッキーさを出します。①②で1セットです。
 
③④こんどは対照的にもう1セット配置します。


 
 
 
 


 
1:25~1:30
 
①テクニカルゾーン終了を意識して誘導を切ります。
 軌跡は左上に出るテクニカルゾーンの表示に被らないようにします。
 ここも単押しから始まるので△→×でボタン換えします。
 
②③斜めを複合させてトリッキーにします。塊を意識してボタンを換えます。
 
④誘導して下に配置します。サビへの繋ぎは1番の時と同じ意識です。



 
 
 
 
 
 

2番サビ

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1:30~1:37

①全体を通してまとまりを出すため、1番のサビと同じような配置にします。
 ボタン換えは1番より少し難易度を上げるため、全体的に少し忙しくします。 

②上の段と下の段でボタンの種類を統一した方が見やすいので、
 1番と比べて少し配置を変えます。
 一番と違ってボタンの種類に意味を持たせていません。クドくなると判断したためです。
 
③1番と同じように繋ぎます。

 
 
 
 
 
 

 
1:37~1:39
 
①②③1番サビと同じように配置します。このあたり範囲コピーを使うと作業が速いです。

 


 
 

 
1:39~1:45
 
①②③前と同じように配置します。
 ここも配置を若干整えて、ボタン換えも意味を持たせていません。

④1番のサビと同じように1マス開けて次につなげます。
 
 
 
 

 



 
1:45~1:49 
 
④1番の時と同じです。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

間奏2
---------------------------------------------------------------------------------------

 
1:49~1:54
 
①間奏の最後で『ワ』の形のリンクスクラッチを配置するため、
 間奏1の時よりノーツを1つ増やして音取りしています。
 なので間奏1よりすぐにターゲットが来るので、
 視線誘導をして打ちやすいように繋ぎます。
 ここではリンクスクラッチのリズムを把握しやすくするためシンプルに配置します。
 
 
②リンクスクラッチが画面付近に来るように配置します。
 今度は上側に配置します。これが2セット目です。

 
 
 
 



 
1:54~1:59 
 
③3セット目です。
 
④間奏の最後でやりたかった『ワ』の形のリンクスクラッチを配置します。
 リンク上を走るターゲットの速度が途中で変わりますが、
 今までのリンクスクラッチとリズムが同じなので大丈夫と判断しています。



 
 
 
 
 
 

  
 
 
ラスサビ前
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1:59~2:03
  
①視線誘導を切って間奏の終わりとラスサビ前に入ったことを印象付けます。
 塊を意識してボタンを換えます。曲調が平坦なので横配置で平坦に配置します。
 長押しは、伸び終わる前に離すと短すぎて打ちにくいので、
 伸び終わったところで離します。
 
②同じく横配置します。塊を意識するため少し上げます。
 
③『ん』の音も取って3連打にしても良いですが、今までしなかったので音を取っていません。
 
④下におろして配置します。
 『ました』の3連打がセットになっているので、ここで歌詞に合わせてボタン換えします。
 
⑤さらに下ろします。
  
 
 
 
 
 


 
2:03~2:08
  
⑥単押しがありますが、最初の単押しは弾む印象はないので、
 テクニカルゾーンなどで使った△→×はしていません。
 後半も強調すると浮くと考え、そのままボタン換えします。
 
⑦ここも同じように3連打を意識してボタンを換えます。
 軌跡はターゲットと重ならないように間を通します。
 
⑧ここは④⑤を上下反転したような感じで統一感を出しすため、上げます。
 
 
 
 




 
2:08~2:13
 
①配置で強調するため中央に縦配置をします。
 同時押しを使ってもいいですが、途中で長押しが入るので普通のターゲットを使います。
 ここの長押しは伸び終わったところがちょうど拍と合っているので、そこで離します。
 2つ目の□の軌跡がターゲットと重なっているように見えますが、
 消えているので大丈夫と判断してます。(水色の矢印は軌跡です)
 
②③④1番に似た部分ですが、同じような配置をすると①の縦配置が目立たなくなるので、
 塊を意識してシンプルに繋ぎます。
 
 
 
 

 



 
2:13~2:23
 
⑤ほかのエディターさんの発想を拝借。
 単純に配置するより印象に残るので強調が出来ます。
 
⑥ここも強調してテクニカルゾーンに繋ぎます。
 
①テクニカルゾーンです。表示に重ならないように少し下げています。
 サビの配置が十分特徴的と考えて、そこに繋ぐため、
 ボタン換えで難しくして、配置はシンプルにしています。
 逆にボタン換えは優しく、配置は円配置などで複雑にしても良いと思います。

②同じくシンプルに繋ぎます。左上の表示に重ならないように軌跡を取ります。
 ①②をテクニカルゾーンにした理由は、ここのフレーズと、
 続く③④⑤が特徴的だったからです。 
 
 
 
 
 
 


 
2:23~2:27
  
③『向き合った』を意識して『た』の一つだけ離し手配置しましたが、
 塊を意識して④の最初のターゲットとセットに配置してもいいと思います。
 長押しを離すタイミングは拍に合わせると、今までの流れと同じで打ちやすいです。

④ここは長押しを使うとクドイと判断して普通のターゲットを使っています。
 ③④⑤は画面全体にバラバラに散らしても打てると思いますが、
 タイミングを覚えるまで時間がかかりそうなのでシンプルにします。
 
⑤ここはではクドくならないので長押しを使います。
 離すタイミングは連打と同じになるように半拍前で離します。
 ここでテクニカルゾーンは終了です。続いてチャンスタイムに入ります。

 
 
 
 
 
 
 

 



ラスサビ
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2:28~2:34 
 
①②チャンスタイムです。一番盛り上がるラスサビに設定しました。
 表示に重ならないように少し下げています。
 配置は今までのサビと同様。ボタン換えは2番のサビよりもさらに複雑にします。
 
③同時押し後のボタン換えは円を描くような指の動きを意識しています。
 音取りが少し違うので配置が若干変わってますが、繋ぎ方は同じです。
 長押しは『めー』は拍に合わせて離した方が、
 4分音符のリズムの流れのまま打てるのでそうしています。
 『たー』は今までのサビと同じです。
  
 
 
 
 
 

 
2:34~2:37
 
①②③今までと同じです。
 前の音取りが少し変化した影響で少し画面右寄りの配置になってます。 
 




 


 
2:37~2:43
  
①②先ほどと同じです。
 
③長押しを離すタイミングと同時押し後のボタン換えの考え方は先ほどと同じです。




 
 
 
 

 
2:43~2:47
 
④配置は今まで通り。ボタン換えも円を描くような指の動きを意識しています。
 最後の☆でチャンスタイム終了です。 






 
 
 



 
ラスト
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2:47~2:51
 
①視線誘導を切ってサビの終わりを強調します。
 曲の最後で盛り上がる場面が終わったのを意識させるためシンプルに配置します。
 2番の間奏ではノーツを1つ増やしてリンクスクラッチをしましたが、
 最初の間奏と同じ音取りに戻しています。
 
②シンプルに繋ぎます。半マス中央側に寄せていますがあまり意味はありません。
 しいて言うなら少しずつ中に寄っていく方が、
 配置が単調にならなくていいと判断したからです。


 
 

 
 

 
2:51~2:56
  
③④同じように繋ぎます。これで終了です。
 配置ミスに気を付けて最後までしっかり確認しましょう。