入院中~ありえねー海外の入院部屋編~ | 白血病だって100まで生きてやる。

白血病だって100まで生きてやる。

21歳で慢性骨髄性白血病と診断され、2年以内に分子遺伝的寛解達成!
留学先で風邪で入院し、採血したらまさかの白血球26倍(26万個)。
すぐにマルク(骨髄穿刺)でその日のうちにたった一人で外国語で病名告知されました。

昨日の続きです。

今日は、びっくり仰天した、

海外の入院生活について書きます。



ここまでの私は…


留学する

風邪をひく

悪化して入院

まさかの血液の病気疑惑

転院


でした。



車椅子に乗せられて、やってきた病棟は

「血液病棟」、

やはり、主に白血病の人が治療してるんだろうなって思ってました。


そこの病棟に着いた瞬間、

初めて女性の髪のない頭を見ました。


そのおばさんは、私を見てびっくりしたあと、

「こんにちは。中国人のかた?」

と話しかけてきました。


私は、

「いいえ、日本からきました。」

と言いましたが、


よく見たら、つながれている点滴が輸血でした。



他にも、抗がん剤治療中のかたがいっぱいいて、凄くびっくりしました。

(黄色や赤色の点滴をしていたり、髪の毛がなかったり)

それでも私は、まだ自分が白血病だとは思っていませんでした。



ナースステーションで受付をしているあいだ、

ナースステーションにあったソファーに座っていると、

いろんな人が私を見てきました。


「日本人だって。」


"日本"とか"日本人"、くらいしか聞き取れなかったけど、

珍しかったみたいです。


そりゃそーだ。(^∀^;)


だんだん、

「あー、ウチ…、みんなと同じ病気なんかな…抗がん剤するんかな…」

という不安がよぎってきました。


今まで、ドラマの中の出来事が、

一気に、もの凄いスピードで自分に近づいてきている気がして、

いてもたってもいられなくなりました。


さっきのおばさんを見ているだけで、


「怖い…」


と思い始めてきました。



ここでも、

私を最初に診てくれた日本人医師が、全て手続きをやってくれて。

(確かそうだったと。後に、私専用の通訳さんが付くことになるのですが。)


私はただ着いていくだけでした。

頭は真っ白だった。


だんだん、


「日本に帰れるかな」

「日本に帰れないのかな」

「ここで治療することになるのかな」

「どれくらい入院するんだろう」


「怖い!」


と思ってきて、

でもなぜか自分は、


"泣いたら心が不安に支配されてしまって、冷静を取り戻せなくなる!"


という、プライドみたいなものがあったので、

顔は動かさないようにしてました。

(笑ったり、驚いたりリアクションしないようにしてたっちゅうことです。)


その後、

看護師さんに私の病室に案内してくれたのですが、


そりゃーもう、びっくりしました。


まず、


雷カーテンがねえ!雷


ありえないでしょーーーー

プライベートなんかありゃしませんよーーーー


ベッドが、横にみっつ並んでいて、

カーテンどころか、カーテンレールもない。


つまり、最初っから仕切るもんなんて何もない。


これは驚きましたね…



もちろん、私のベッドは真ん中でした。


両脇には、

55歳くらいのおばちゃん(確か急性リンパ)と

40歳くらいのおばちゃん(タイプは知らないけど白血病)が

いました。


なんで病名知ってるのかって、


そりゃ、


回診のときもお互い丸見えの状態でするからですよ。。。


あと、最初にそのおばちゃんが

「ハロー! 私××。ここの牢屋主よ」

みたいなことを言ってて、


その牢屋主って単語が分からなかったのですが、

あとで教えてもらいました。


そのおばちゃんは何回か抗がん剤を打ってて、

今は×クール目、とか言ってました。

(ちょっと語学力がなくて、聞き取れませんでしたが)


そして、肩にポコッと何かが入ってたので、

「それ、何?」

と聞いたら、


ここで毎日採血するでしょ

もうやんなっちゃったから、これ入れたの。

これ入れるとここから採血できるのよ。痛くないからお勧めよ」


と言われました。


え。


"毎日採血"だとぉーーーーーーーー!?


それだけで心折れました…

ま、こんなんマルクに比べたら、屁みたいなもんでしたけどね(すいません



そして、今日検査するのかと思いきや、

今日は日曜だから検査はできないこと、

ナースも医者も休みで、今日は人数が少ないこと。


だから土日祝日にブッ倒れるなと言われました。


えええええ!あせる


無理でしょ!

そんなん!


と思い顔が引きつりましたね…

もちろん倒れるな、はジョークだったみたいですが…


そして早速、看護師さんが来て、

(そういえばここの看護師さん、みんな金髪ブルーアイの美女ばっかやったわあドキドキ)

採血するから、と言われました。


前もちょろっと言いましたが、ここの看護師さんみんなうまかったです。


だが

そんときのあたしは、まだ

首90度曲げ~の、目つぶり~の、超痛みに対して被害者妄想←

な野郎だったので…


「いってーなーーーーむかっ


って言ってたと思います。

ケンカ売るなよ、あんときのあたし…


そういえば、入院時、私相当扱いづらくて、ムッスーとしてたのに、

看護師さんはみんな最後まで優しかったです…


今思うとホント申し訳ない。。。


退院日聞いても「分からない」って言われて、

日本帰れないのかと思ってたんで…


嫌われて日本強制帰国させられようとしてました…


ホント申し訳ない。


でも!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


まだまだあるのですよ、

驚きの海外入院生活~文化の違い~が!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


カーテンに引き続きびっくりしたのが、


採血する試験管の数!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


でした。


現在、私地元の病院で、

通常3本に細胞の検査のときは+1本なんですが。


ここでは


少なくとも、


15本


とってましたね…


これが平日になると、

2倍

30本

になるわけですよ…


信じられない…


あれは、白血球を減らすためなのか?

医大生の実験台に使うためなのか?

日本人の血は珍しいからなのか?



です…



そんなこんなで

私は転院し、

真ん中のベッドに


どっさーーーー


居座って、



明日の恐怖のマルクを待つのでありました…

(このときくらいに、周りのおばさんズに「マルクは逃れられない」と言われたのでありました…)



一方、日本では。


まず、大学側が大変なことに。

そして、母親が倒れる寸前だったみたいです。


私は、入院した、というのを、

胃腸科の病院で入院した際に、

持ってきていた日本の携帯で、

ギリギリの字数で母親にメールしたのですが。


あの後、採血で白血球が多いことを知った、

日本人医師・胃腸科の病院長・ナースさんたちが、


「これは白血病の疑いがある。」

「彼女はいつどうなるか分からない。」

「今すぐにでも日本から家族を呼ぶべきだ。」


と思ったらしく。


代表で日本人医師の先生が私の実家に電話をかけて


「娘さん、ただいまこういう状況でして、白血球が通常の26倍あります。

今すぐにこちらへ来てもらったほうがいいかと思います。

これは、血液の病気の疑いがあります。」


と言ったみたいです。

(実家に電話するからちょーーっと私に代わってくれても良かったのに。)


時差もあったので、

余計頭がついていかず、びっくりしたみたいです。


留学行く前は、私元気だったので。


こんないきなり急変すると思わないでしょうしね。



今でも、ちょっと悲しいんですが、

結局お母さんはすぐには来てくれなくて。


まあ、旅費が最大の問題だったみたいですけど。



やっと来てもらったのは、この電話からだいぶたったあとで、

私が退院するころでした。。。



飛行機代とあたしの命、どっちが大切なんだーーーーーーー!

と思いましたね。


でもその寂しさをフッ飛ばしてくれたのは、

今後毎日来てくれた、友達や日本人医師の先生、通訳さん、大学の先生たちでした。


続きます。