リップスティック、あらすじとストーリー

大量の自殺が時代とマッチした野島伸司脚本のテレビドラマ。

あらすじ


第1話 名もなき恋人へ
街でカップルに暴行を働き、少年鑑別所に収容された藍。
逃げようとした藍をとりおさえた教官・有明は、事件当日、藍と偶然出会っていた。
その時、有明の落としたスケッチブックに描かれていたのは、道を従来する人波、その全ての人の背には翼が描きこまれている…。


第2話 第2ボタンの純情
藍のアパートに行き、仔猫のシュウに餌を与えるようになった有明。
藍は徐々に心を開き始める。
同室の恵理子にみせるぶっきらぼうな優しさにもそれは顕れてきていた。
一方、新任教官の孝生は恋人・紘毅のいいなりの安奈が気にかかっている。


第3話 私の心を当てて
有明は天才画家といわれながら夭逝した兄の婚約者・千尋に思いを寄せていた。
7年を経てなお兄に思いを残す千尋に兄の残した肖像画を完成させたいと申し出る。
一方、藍と同室の真白は母への愛に支えられ1日も早く家に戻ろうと日々努力を重ねている。
だが、母が義父とよりを戻すと聞きショックを隠せない。


第4話 窓ごしに告げた愛
居酒屋で酔漢に絡まれた孝生がひどく殴りつけられ怪我を負った。
「昔、札付きのワルだった」と繰り返していた孝生だが、登校拒否に起因するトラブルで入所している
小鳩に、実はワルなどではなく、いじめられ続けた自分の過去を語り始める。


第5話 青のプラトニック
日々の調査室での藍との会話から有明もまた自分の心と深く向き合っていくようになる。
藍の誕生日を祝って空想上のデートを楽しむ二人。
幸せいっぱいにみえた藍だが、夕食のリンゴを口にしたとたん痙攣を起こし突然倒れてしまう。


第6話 私だけのあなた
有明は生前の兄と親しかった画商小泉から兄の死は自殺だったときかされる。
偶然それを耳にしてしまった千尋を案じてマンションを訪ねる。
だがそこで逆に、藍に傾き始めている自分の気持ちを認識してゆくのだった。


第7話 17歳の妊娠
真白が妊娠していたことがわかった。
母性愛の強い真白が堕胎に同意したと聞き藍たちは不審を隠せない。
一方有明は、藍に幼い頃死んだ弟がいたことを知る。
家族について語りがたらない藍の心の秘密を解く鍵は此処にあるのではと気付くのだった。


第8話 彼女の失明
千尋がボランティアで鑑別所にフルートの演奏をする為に来た。
有明にも内緒で藍という少女を探しにきたのだという。
有明と別れた後、視聴覚室に忘れ物を取りに帰った千尋が両目に怪我を負ったという連絡が入る。


第9話 大脱走
千尋は病院に駆けつけた有明に怪我は藍のせいだと仄めかす。
千尋の言葉を鵜呑みにした有明は藍をひどく傷つける。
そんな時、恋人に会おうと脱走を企てた恵理子と共に藍、安奈、真白、小鳩も鑑別所を飛び出してしまう。


第10話 火星人の恋
千尋の事故の誤解が解けた有明と藍はお互いの思いを確認しあう。
だが千尋は失明し、その事実は二人の間に影を落としていた。
そんなある雨の夜、恋人・紘毅の呪縛から解き放たれていたかにみえた安奈が部屋で自殺を図る。


第11話 さよなら私の先生
安奈の自殺未遂の原因を知った孝生は立場も忘れて紘毅を激しく殴打し謹慎となる。
その不在の内に小鳩は教護院に送致されてしまい、孝生は後悔に苛まされる。
一方藍は鑑別所をでる朝の「行くところがない」という真白の一言が気がかりでならない。


最終話 21世紀の恋人へ
互いに欠けたパズルの1片のように、必要欠くべかざるものとして相手を認識する有明と藍。
束の間の幸せを感じる藍だが、そこに真白の自殺の知らせが舞い込む。
懇願に負けて有明は、藍たちを葬儀に出席させた。だが藍は怒りを爆発させ、真白の義父を刺してしまい少年院送致となる。
責任をとり辞職した有明の元にある日、藍の死の知らせがもたらされる…。



フジテレビ系列で1999年4月12日から6月28日まで毎週月曜日の21:00～21:54（最終回は～22:09、日本時間）に放送されていた連続テレビドラマ。



脚本：野島伸司
プロデュース：杉尾敦弘
演出：澤田鎌作、永山耕三、中江功
音楽：吉俣良、神津裕之
主題歌・挿入歌：「フレンズ ～remixed edition～」「Maybe Tomorrow」「Virginity」（レベッカ）



キャスト
三上博史
広末涼子
いしだ壱成
中村愛美
伊藤歩
池脇千鶴
真柄佳奈子
窪塚洋介
田中美奈子
夏八木勲
麻生祐未



リップスティック


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