はじめの泣き、おわりの泣き
今日、太樹は初めてプールに入った。
保育園でも「プール日」があるのだけれど、これまでは
中耳炎やら風邪やらで入る機を逸していたのだ。
買ったばかりの「ポケモンプール」を膨らませ、家の玄関
先で水をため、いざ戯れんと太樹を抱いて連れて行った
ところ、声を大にして泣きだした。
「大丈夫だよ。ほらちゃんとパパにつかまって」などと
なだめつつ少しずつ水への恐怖感を取り除いてやる。
ややもすると、今度はキャッキャッと歓声をあげて遊び
だした。
ばしゃ、ばしゃ、ばしゃ。
「キャッキャッキャッ」
太樹の水浴びなのに、はじけ飛んだ水しぶきでパパの
方が水浸しになってしまった。
頃合を見計らって、「そろそろ終わりにするよ、太樹」と
声をかけて抱き上げると、これまた声を大にして泣きだ
した。今度は「もっと遊ぶ!」というサイン。
ふう。
何にせよ、プールが気に入ってくれて良かった。
元水泳部員であるパパの、太樹への特訓は実は今日
からもう始まっているのだ。