あなたの腸内フローラはだいじょうぶ? | 腸から健康を考えるアテリオ・バイオ社長のブログ

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健康の要は腸内フローラ。自身の体験をもとに、おなかから健康問題に取り組む活動をお伝えします。

年齢とともに腸内環境は悪化します。腸内細菌の集まりを腸内フローラといいます。お花畑のようにいろいろな細菌が競っている様子を表しています。
ヒトの体は毎日食べるものでつくられていますが、この腸内細菌たちも私たちが食べるもので養われています。
そして面白いことに、この腸内細菌がつくる物質によって、私たちの腸が養われているのです。
どういうことかというと、私たちの腸は酪酸というものがエネルギー源になっています。腸の蠕動運動や腸の細胞をつくっているのも酪酸なのです。この酪酸、実は腸内細菌がつくっているのです。
酪酸をつくる菌は、腸内が酸性(pH 5.0~6.5)では善玉菌なのですが、中性からアルカリになると腐敗物質をつくる悪玉菌になってしまいます。中には発がん性物質をつくる仲間の菌もいます。
酪酸の原料となる乳酸や酢酸はビフィズス菌や乳酸菌がつくります。腸内フローラはこれらの菌が連携をとってヒトの健康に役立っている状態と、ヒトの健康に悪い状態がうらはらなのです。
どっちに転ぶかは私たちが食べるものによって決まります。日本食をとっているとビフィズス菌が増えます。肉やあぶらっこい食事をとっているとビフィズス菌が減ってしまい、腸内はアルカリ性に傾きます。
腸内フローラが健全かどうかは、ウンチを見ればわかります。黄褐色のなめらかなバナナが出ていれば立派な腸内フローラです。下痢や便秘の状態は、残念ながら良い腸内フローラとは言えません。便秘や下痢が続くと、腸の栄養である酪酸がつくられない状態が続きます。そうするとますます腸の機能が落ちてきて、便秘や下痢の負のスパイラルに入るのです。これががんなどの生活習慣病が増加している原因と考えられます。実際に腸内に酪酸を発生させるとがんの発症が低下することが報告されています。
下剤や下痢止めは一時的には症状が回復するのですが、腸内フローラを改善するわけではありませんので、腸の栄養である酪酸はつくられません。アロエや漢方便秘薬は体にやさしいと思っている方もいますが、実は刺激性下剤と同じ成分が入っていますので、常用することは避けなければなりません。便秘や下痢が治らずに薬漬けになる理由がこれなのです。
ほんとうに良い健康状態をつくるためには、食事によって腸内フローラを改善するしかないのです。


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