森美術館 「ネイチャー・センス展」 | しもりえにっき
 まだまだ暑い日が続きますが、いつのまにか9月となり秋の訪れが待ち遠しい今日この頃、我が下落合アトリエも後期のカリキュラムへと突入いたしました。
 その一発目は
「美術館鑑賞会」です!先週、教室の皆さんと森美術館で開催中の「ネイチャー・センス展」へ行ってまいりました。
                             


 吉岡徳仁、篠田太朗、栗林隆の3人のアーティストが
「自然」をテーマにしたインスタレーションを展示しています。


「冬から春へ、夏から秋へと季節が巡ることを、私たちは気温や風景だけでなく、例えば風の匂いや太陽の光などから感じます。現在の日本では、国土の数パーセントの都市部に人口の三分の二以上が住んでいると言われていますが、それでもなお私たちの身体は自然の存在を感じています。
温帯性の気候や島国の複雑な地形によって、我が国では独自の自然環境が育まれ、それは古来の宇宙観や宗教観とも繋がって、この国で生まれる文化や芸術に少なからぬ影響を与えてきました。「ネイチャー・センス展:吉岡徳仁、篠田太郎、栗林 隆」では、都市化、近代化の進んだ現代生活において、自然を知覚する潜在的な力(ネイチャー・センス)や日本の自然観について考え、それが現代の美術やデザインにどのように活かされているのかを問いかけます。国際的に活躍する吉岡徳仁、篠田太郎、栗林隆の3人のアーティスト/デザイナーは、しばしば雪、水、風、光、星、山、滝、森といった自然現象や非物質的あるいは不定形の存在を捉え、それらを作品に抽象的かつ象徴的に投影しています。彼らの自然観が人為と対抗する自然としてのネイチャーよりも、むしろ人間を含む森羅万象、天地万物というユニバース、コスモロジー(宇宙観)に近いことは、そのような自然観が現代の私たちの記憶や遺伝子に脈々と継承されていることを示唆します。3人の新作を中心に構成される本展では、作品や空間を体感するスケール感のあるインスタレーションによって、私たちのネイチャー・センスの覚醒を試みます。」
                                (森美術館のHPより抜粋)

それでは展覧会の様子です。

羽毛がフワワワー。圧巻です。








 田舎や都会のごくありふれた景色の映像。しかしその場所の音は剥奪され、変わりに不安を抱くような音が流れています。日常の風景が非日常のもののように感じられる演出で、駐車場にトラックが一台走りぬけただけの映像でもトラックがやたら意味ありげに見えたりしました。当たり前と思っているものには人間は関心を抱きません。世界の全て事象に敏感であれ!そんなことを作者は言いたいのかなーなんて思いました。この作品が一番今回のテーマを表現しているなぁーと僕は感じました。

ぽたっ。ぽたっ。

あっ、優衣ちゃんだ!小動物になったみたいだね。







アクリル板の上は世界地図。地中でつながっていますね。世界はひとつ!地球を国境で分けるのではなく、それぞれの生き物が生きられる領域で分かれているということです。








とてもダイナミックな作品ぞろいで、小さなお子さんでも充分楽しめる展覧会でした。ここではアーティストが日常で感じたものを作品化して、皆さんにもそれを感じさせるよう表現していました。今度は皆さんがここで感じたものを日常で感じられるのか、試してみてください!
感覚を研ぎ澄ませてみましょう!


最後に同時開催の大恐竜展の恐竜の骨の前で記念写真をパチリッ!

 
さあ!来週は人体クロッキーですよ!!生徒の皆さんにも交代でモデルさんに挑戦して頂きます。
                                            
絵画教室 下落合アトリエ www.shimorie.com
講師 村尾 成律