人生で
待ち伏せされたことあるひとは
どれぐらいいるのだろうか


わたしは
もちろん
初めてだったが
こわいこわい

ほんと
ぞっとするよ。

わたしが
あきれた顔したら

近寄ってきて


手紙を持ってきたと。

「てか、ポストにいれるっていったよね」

「部屋番号がわからなくて。」

「はぁ。なんで。何回きてんのよ。会社いくからいきますよ」

ついてきた。

また、せつせつと
結婚したいみたいなこと話始めた。

「元妻にも言いました。好きなひとがいるから、もどれないと」

はぁ、
遅すぎる
それは、数ヵ月まえに
やっておくべき。。。


「だから遅いよ。私、いま、幸せだから」

「でもそのひとのことはまだぜんぜん知らないよね」

「女は上書き保存なんです。男は名前をつけて保存かもしれないけど」

そのあたりで
駅についた


今度は
ついてきたよ。

ホーム、そして
電車まで。。。


車内でも
戻りたいだの
結婚したいだの
僕が悪かっただの


結構電車混んでて
全員耳ダンボ。。。

わたしは
遅すぎるの一点張り。


そして
ある駅につき

「あなた、ここで乗り換えないと会社いけないよ」

「これを読んでほしい」
といって


分厚い封筒渡された。

婚姻届か?
はたまた
慰謝料か。


わたしは
やつが降りたとたんに
封筒やぶって
読み始めた。

耳ダンボだった
まわりのひとたちは
どんなに
内容を知りたかったことだろう。


だから
大声で朗読した。
(うそ)


続く