インドのミルク事情 | 30年以上の実績 アロラインド料理学院公式ブログ

インドのミルク事情

お久しぶりです。
デリー在住のTOMOKIです。

日本は37℃を越える猛暑の地域もあるとか、、、、。
つい先日お盆休みで大阪からデリーにお越しになった方は空港についた瞬間「大阪より涼しい」と思ったんだそうです。。。
 

デリーは現在「雨季」なんですが、今年は例年よりも雨がふらず、農作物に大打撃。。。いっきに野菜の値段が値上がりしております。どこの主婦も話題は日本もインドも共通。「タマネギが高くなった」「トマトが高くなった」とインドマダムの家計も深刻です。

さて、表題の件ですが、ベジタリアンでも牛乳・乳製品はとるようで、インド人の方の牛乳の摂取量はかなりのものです。まずチャイは牛乳と水をたして紅茶を煮沸しますし、インドのチーズ「パニール」は牛乳からつくります。ヨーグルトは必ず食卓に並びますし、牛乳はマッサージやお祈りの時にも使う神聖なものでもあるんです。

日本ではスーパーで一般的に紙パックですが、私の子供時代は牛乳瓶でした。よく腰に手をあてて飲んだものです(笑)△形のテトラパックもありましたね。

インドはなんと、ローカルの牛乳はこれ。


でました。インドの森永(と勝手に読んでいる)、Amur(アムール)です。ここはバターやクリーム、乳製品の大手国内メーカーです。注目すべきはこのパッケージ。こちらは500ml。ちなみにこれ以上ちいさいのはありません。ブリックサイズの牛乳なんて夢です。


上の写真はMohter Daily (マザーデイリー)です。インドの四葉牛乳です(と勝手に思っています)

上記2つのどちらかがインドの牛乳の代名詞ともいえます。

紙パックの1リットルの殺菌済み牛乳なんてのもありますが、値段が倍ぐらいする上に1Lからしかありません。しかも不思議なことに1ヶ月たっても悪くなりません。。。。。→最近、ここに非常に不思議を感じます。
たぶん超高温で殺菌したロングライフみたいなものでしょうけれど。


AmurやMotherDailyのミルクはパッケージの色がちがうのですが、実は「フルクリーム」「ノンクリーム」「ハーフクリーム」「バターミルク」など種類があります。表示を見るとどうやら無調整らしく、牛の品種が違うのか非常に濃い!!!!クリームが少ないほど、さらっとしていて薄いのです。

フルクリームなんて、ビニールのパッケージを開けて、牛乳を鍋に移し、液体はすでになくなっているのに、ビニールを搾るとあらら、、とろっとしたクリームが。。。。。。
ちなみに、フルクリームの脂肪の表示は(500ml中)6%!!日本の無調整牛乳が3.6%とかですからどれだけ濃いかおわかりになりますでしょうか。

そして残念なことに買ってすぐ沸騰させませんと、ダメになってしまいます。。。。。脂肪分が高いと分離しやすくなり、なんど鍋の中でチーズになったことやら・・・・(もろもろと白い塊になってしまうのです。食べるとおいしいんですが。。)

ちなみに、アロラ先生の「スペシャルチャイクラス」メニューの一つ「マライチャイ」ですが、これはこの6%のインド牛乳だとなせるワザ!でも、それを日本にいるアロラ先生は業者を飛び越え農場にお願いして「濃い~」牛乳を手に入れるわけです。

インドのマライは牛乳を沸騰して冷やすとスプーン一杯ほどのマライが。。。

クリーム好きにはたまりません


さて、このビニールパックの牛乳以外にも、めずらしい光景が。


なんでしょう。。。。

そうです、牛乳カンです。(おそらく業者さんが)牛乳をああいうアルミにいれて配達してくれるのです。こういう光景はデリーの街中でも見かけます。まったく温度調整はできません。普通のアルミカンですから。すごいですね~。この灼熱のインドで悪くならないんですかね。。。。


こちらは、「牛乳の自動販売機」。自動じゃないんですが、実は最初のパックの牛乳以外に、こういう「牛乳屋さん」に自分の牛乳カンを持っていくと、牛乳をいれてくれるんです。(だいたい2リットルぐらいのボトルです)


ボタンを押して自動的にとまるまで待ってます。自動販売機ではなく、インドの場合かならずお金はよこにいる”おっちゃん”に渡します。(なにごとも人が絡むインド)

牛乳屋さんの前は、街のちょっとした社交場にもなっていて、いつも朝や夕方の買い物どきになると人がたむろっています。私はパック派なので、このコミュニティには参加できてませんが、ヒンディーが話せるようになったら、一度この牛乳カンをもって輪の中に飛び込んでみたいものです。