ニューデリーのグリーンピースは食べないと | 30年以上の実績 アロラインド料理学院公式ブログ

ニューデリーのグリーンピースは食べないと

旬の時期はグリーンピース料理花盛り

先日、バラット(上級クラス)の授業に出てきました。

メニューは以下でした。

チキンビリヤニ
グリーンピースサブジ
ベーガンバルタ(焼きナスのペースト状サブジ)
シークカバブ
シャヒトゥコラ(インドのフレンチトースト)


そんな中でアロラ先生がとくに長く話してくれたのはグリーンピースについてでした。

インドではグリーンピースの産地といえばニューデリーです。
12月~2月になると、この辺りでは どこの家庭もこのグリーンピースの料理が並びます。毎日何かにグリーンピースを使うのです。サブジ、カレー、スープ、ごはんにも。でもね、と先生はいいます。味つけや組み合わせる素材が違うから飽きない、と。
ちなみにグリーンピースというと日本では春から初夏の食べものというイメージがありますが、インドではそうではないそうです。

少女時代、先生は母親にグリーンピースの皮むきを命じられていました。

でも、むき終わるとなぜか半分くらいの量に.....

なんでこんなに減っているのよ!!

と毎回母親に怒鳴られたそうです。

えっ、減ってないけど

と当時、先生は必死に弁明しました。
でも実は、皮をむいては「生のまま口の中にポイポイ入れて食べちゃったよ」と、先生。いまごろですが、大笑いしながら白状しました。

だってこの時期のはとっても甘いよ!

お腹でも壊したらたいへんだから日本人のみなさんは生で食べるなんて真似してはいけない、と先生は言いつつも、思い出したようにうっとりとした顔で「おいしかった」と断言しました。(食べてみたくなっちゃいますよね)

とくにニューデリーのものはとってもおいしいそうです。

先生の母親の実家、そしてご主人の実家はニューデリー近く。
だからそのおいしさをよく知っています。
北インドでこの時期が旬でおいしいのはここのグリーンピースと決まっています。

さて、アロラ先生一族は、亡くなったご両親を初め食べることが大好き。食にうるさかったそうです。そしてご主人のデベンさんも先生の試食役に抜擢されるほど、おいしいものが大好きです。
ずいぶん前のこと、ムンバイに住んでいた先生の父親と妹、アロラ先生とご主人の4人で、息子のアディ君のお嫁さん探しにニューデリーに出かけていきました。
時期はちょうどグリーンピースの旬の時期でした。

あいにく、アディ君のお嫁さん探しは守備よくいかずにムンバイにもどってきました。しかし.....
帰ってきたばかりの4人全員がつぶやいたのが、

ああ、せっかくニューデリーに行ったのに、
時間がなくてグリーンピースを
買ってこれなかったよ、残念!!!!


だったそうです。4人の口をついて出た言葉はアディ君のお嫁さんのことではなく、グリーンピースのことでした。(えええ~~~
食いしん坊家族恐るべし!

さて、日本でもおいしいグリーンピースをいろいろ探した先生。
なかなかニューデリーのような味の生のものはなく、いまはずっと同じメーカーの業務用の冷凍品を選んで使っています。冷凍ですが、かなりおいしいのだそうです。

というわけで、この日の教わったグリーンピースのサブジは、いつにも増して美味しかったのです。

グリーンピースグリーンピースのサブジ