詞「孤高に吹く風よ」 | 「空虚ノスタルジア」

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オリジナルの詞や小説を更新しているアマチュア作家のブログです。




通り雨が君を連れ去って
僕は泥濘に嵌ったまま
あの泥棒のような雲を見送るだけ

覚束ない足取りで
蒼を追っても もう手遅れ
散り去った季節に佇む晴れの日

阻むものに歯向かう強さが
あまりにも足りなくて
しがみ付いて離れない弱さを嘆いても
君は混沌の渦の中 帰らないから

孤高に吹く風よ僕の黄昏に
もう少しだけ付き合ってくれないか?
再びの雨が降り始める頃には
熱き呼吸と共にここから立ち去るから

孤高に吹く風よもっと揺さぶって
蜃気楼を待ち焦がれる無様な僕を
再びの雨が降り始める頃には
君の幸せに祈りを捧げる僕で在るから




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