通り雨が君を連れ去って
僕は泥濘に嵌ったまま
あの泥棒のような雲を見送るだけ
覚束ない足取りで
蒼を追っても もう手遅れ
散り去った季節に佇む晴れの日
阻むものに歯向かう強さが
あまりにも足りなくて
しがみ付いて離れない弱さを嘆いても
君は混沌の渦の中 帰らないから
孤高に吹く風よ僕の黄昏に
もう少しだけ付き合ってくれないか?
再びの雨が降り始める頃には
熱き呼吸と共にここから立ち去るから
孤高に吹く風よもっと揺さぶって
蜃気楼を待ち焦がれる無様な僕を
再びの雨が降り始める頃には
君の幸せに祈りを捧げる僕で在るから
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