こんにちは、荒木です。
今日は見落とすと怖い、喉の痛みについて書きたいと思います。
下の写真は正常な喉頭の写真です。
写真の奥に見えるV字型の構造物が声帯です。気道と言われる空気の通り道の入り口にあたります。
下の写真は、先日来院された患者様の喉頭写真です。
口を開けた所見は喉が少し赤いくらいの所見でしたが、含み声といわれる独特の話し方だったため、喉頭ファイバーにて精査しました。
声帯が浮腫で狭くなっている、急性喉頭蓋炎と言われる状態です。
このまま放置すると窒息する可能性があるため、久留米大学に救急車で搬送し、すぐに気管切開(空気の通り道を確保する手術)の緊急手術となりました。
急性喉頭蓋炎などの喉頭の浮腫をきたす疾患は、口を開けただけの所見では判断ができません。喉頭ファイバーで診察しなければ、見落とされることが多々あります。
「何日も内服してるけど治りません・・・・」などと来院されることが多々あります。勤務医時代には、緊急の気管切開をすることもよくありました。
緊急対応ができる耳鼻咽喉科の病院は限られるため、喉の炎症は、早めに耳鼻咽喉科に受診することをお勧めします。