マレー、インド、中国、多民族国家のマレーシア。
例えるなら、何の味かは分からない。
とても複雑な味。
香辛料がいくつも合わさって、奇跡的にできた味。
そして、あとあと癖になる味。
それが、、、この国マレーシア。
イスラムの荘厳な祈りの声が、もうもうとお香がたかれる
仏教寺院に届きます。
西欧人が残していった、白亜のコロニアル様式の建築群を前に
サリ―を纏ったインド人が横切ります。
戒律からかたくなに、豚肉を口にしないマレー人の隣りで
豚の角煮をほおばる中国人の笑顔。
ガネーシャが見守る中で、やはり聞こえるコーランの響き。
不思議です。
国籍不明の異文化の融合、それこそが、ここマレーシアの魅力でしょう。
『マレー蘭印紀行』
詩人・金子光晴が、1928年から32年にかけて
現在のマレーシア、シンガポール、インドネシアあたりを
放浪した際の旅行記から抜粋すると・・・
うつくしいという言葉では云足りない。
悲しいといえばよいだろうか。
自然同様人々の生き様もワイルドでたくましく、
さまざまな民族の人々が貧しさと苦役に
あえぎながらもひたむきに生きている。
それもまたうつくしく悲しい。
水は、嘆いてもいない。
挽歌を唄ってもいない。
それはふかい森のおごそかなゆるぎなき秩序で
ながれうごいているのだ。
たぶん、人も同じだ 。
通りすがりの旅人には計り知れない
多民族であるが故のせつなさがあるのでしょうか。
それでも、垣間見るだけの我々旅人にとっては
肌にまとわりつく、熱帯特有の甘い風が
ふっと吹くだけで
すっかりアジアに魅せられるのでした。
思いがけず、複雑になってしまった、2011年の世界。
現在。
はたから見たら、と現地の方には言われそうですが、でも
島国、日本人の私からすれば
これほどの異文化が交差しながら
平和である事実。
驚愕といっても過言ではありません。
世界でも稀有国、マレーシア、何度でも訪れたい国のひとつです。
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