痛みのコントロール | 1/100000の戦い

1/100000の戦い

10万人に一人と言われる進行性のガン「悪性黒色腫」 ある日突然「残念な結果ですが、あなたはガンです」と告知を受けました。 なぜ自分が? さまざまな葛藤がありましたがなってしまったものは仕方ない… さぁこれからどう戦っていくか… ガンのこと 水泳のこと

毎日がしんどい。。。


身体中に ガンがあるのだから 当たり前か。。。


一日のうち 痛くも だるくもない ・・・という時間は ほとんどないので 常に 具合が悪いです。


毎日毎日 予期せぬことが起こるので その時に 気力と 体力と お薬で 乗り越えています。。


書きたいこと 載せたいことは たくさんあるのですが 毎日 痛み だるさ 熱 その他 いろいろを 乗り越えるのに必死で ブログを書くほどの余裕がなく 日に日に 更新が きびしくなっています。


以前に 途中まで書いた痛みの話を。。。


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「痛みは我慢しないこと」


これが どの病院でも言われることです。


痛くなったら。。。


痛み止めを 遠慮なく 惜しみなく ジャンジャン 使う。


いや。。。


痛くなる前に 痛み止めを ジャンジャン使う。


いやいや。。。


究極は 24時間 痛みがないことを 目指すため 痛くても 痛くなくても 使い続ける。。。


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わたしの考えは。。。


痛くなったら 痛み止めを 使いたい。


痛くないときは 痛み止めを 使わなくてもいい。


痛みを 完全になくすことは 危険を察知できない気がしてこわい。


痛みが わからないと 身体の異変の 早期発見ができない気がする。


あまり強い痛み止めは 身体に悪そうな気がして できれば使いたくない。


できれば あまり 薬をたくさん使いたくない。(今はそんなこと言っている場合ではないが・・・)


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このような わたしの 考えは どこに行っても どのお医者さん 看護師さんに 話しても 否定されます。


痛いは だめ!


痛みのストレスは 絶対にない方がいい!


それは わかるのですが 痛くないときに 痛み止めを使わなくてもいいかな ・・・と思うのです。


一日に 2回とか 3回とか 毎日 決まった時間に使う痛み止めを 「ベース」と言います。


一日に 一度でも 痛みが出ると まず この 「ベース」の痛み止めが 始まります。


ガンセンターに 入院して 2ヶ月目くらいから 2日に1回くらい 痛みが出ることがあり ベースの痛み止めをしよう と言われましたが。。。


「痛みは2日に1回くらいなので 痛くなったら 痛み止めを使う でも いいですか?」


この時の痛み止めは ロキソニン。


先生は 痛くても痛くなくても 一日に 3回 ロキソニンを使うように 言われましたが この時は 「痛くなったら 使う」ということにさせていただきました。


そのうち 夜中に 「腫瘍熱」と思われる 原因不明の熱が出るようになりました。


ロキソニンには 解熱の効果もあることから ロキソニンを ベースで使うようになりました。


始めは ロキソニンで 熱が下がっていたのですが 次第に ロキソニンを使っても 熱が下がらなくなったので お薬を「ナイキサン」に変えることにしました。


ナイキサンは 痛み止めのレベルは ロキソニンと 同じくらいですが 解熱の効果が ロキソニンよりも高いとのこと。


これが わたしの身体には とっても合ったようで このナイキサンをベースで使うようになってから 熱が出なくなりました。


痛みが全くないなんてことはなく 毎日 腫瘍のあるあちこちが 痛むのですが 我慢できないほどでもなく 「あちこちの痛みは ちょっと気になる」程度でした。


毎日 先生や 看護師さんに 「痛みは ありませんか?」と聞かれるので 「ちょっと気になる」程度の事を言うと 「では 痛み止めを強くしましょう! いくらでも 強い痛み止めは ありますからね。痛みは ない方がいいですから。」 ・・・という展開になります。


痛み止めを強くすれば 痛みは楽になる・・・ということは よくわかるのですが わたしとしては 「せっかく 身体に合った痛み止めがみつかったところなので コロコロ薬を変えたくない。」という思いがあります。


また 薬には 必ず副作用があります。


痛み止めを強くしたところで また 別の副作用がでたら これもまた嫌だなぁ・・・と。


すると 副作用は 副作用をおさえる薬を使えば 大丈夫 ・・・という展開に。


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転院してから 緩和ケアのチームが組まれ 痛み専門の先生が 毎日 お話をしに きてくれました。


これまでの ガンセンター同様に 痛みは 絶対にガマンしてはダメ! ・・・というお話をしてくれました。


これまでの痛みの経緯 痛み止めの経緯を話しました。


「あらいさんは 今の状態 検査結果を見ても この程度の痛み止めで 足りるはずがない。」


「かなり 痛みを ガマンをしているはずです。」


「それか とっても 我慢強い人なのかな。」


そして すぐに勧められたのが 麻薬の 痛み止めでした。


麻薬の痛み止めは ガンセンターでも 何度も勧められたのですが そんなに痛いとは思っていなかったのと ちょっと 麻薬って こわいイメージがありました。


それからは 毎日 麻薬がいかに安全か ・・・というお話をしていただき ぜひ 麻薬を使ってほしいと言われました。


そこで 試しに 30分あければ 一日に 何回でも使える 「オキノーム」という麻薬を使うことになりました。


麻薬の話を聞いた夜に 背中に激痛が走りました。


すぐに看護師さんを呼んで オキノームをもらいました。


頑丈なアルミに包まれた オキノームを 見てビックリ!


え~?? たったこれだけ!?


耳かき1杯くらいの 真っ白な粉でした。


口に入れ 水を飲んでも 薬が少なすぎて 飲んだかどうかわからない。


もし 効かなかったら 30分あければ また飲めるので 呼んでください ・・・とのこと。


5分たち 10分たち。。。


本当に あれっぽっちで効くのかな? ・・・と思ったその時 背中の痛みが すーっと 消えました。


わー なんだこれ!


そして ぐっすり眠れました。


翌日 先生に話すと 「麻薬で楽になったなら ベースも オキシコンチンという 麻薬にしませんか?」・・・という話に。。。


先生たちは なんとしても 麻薬を使わせたいんだな? ・・・と 思いつつも あまりの効果に 安全なら ベースも 頓服も 麻薬でいいのかなぁ。。。


そんな 疑問や 悩みや 相談を 毎日 毎日 痛みの先生と 看護師さんが聞いてくれたおかげで 麻薬に対するイメージや 痛み止め そのものに対するイメージが 変わってきました。


まあ それでも 副作用はあるわけで。。。


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ここまでが 先週書いたもの。


いま痛み止めは フルに使っています。


いま わたしの身体は とっても つらいことだらけで 一日生きることに 精一杯です。


生きようという気持ちが折れたら 負ける気がします。


辛くても 一日でも長く 生きていたい。