不死蝶 ~ フェアリー ~  君の帰る場所 11  (最終話) | a guardian angel

a guardian angel

スキビ好きな私が無謀にも始めてしまった…

二次創作・ネタバレ・つぶやきを含む妄想ブログです。

当然のことながら、作者さま・出版社さま等とは一切無関係です。

( SIDE 尚 )   ~ 蝶の帰る場所 ~


あの日から1週間が経った…。

俺はあれからずっと…キョーコのことを考えていた。


あの日…キョーコが去った後…しばらくして祥子さんがやってきた…。

ミルキちゃんに連絡した時…ちょうどアイツも同席していて…

事情を知ったアイツの…敦賀蓮のマネージャーがキョーコを迎えに来ることになったのだと聞かされた。

祥子さんは茫然と座り込む俺の様子を見て…キョーコの不在を確認すると

「今日はもう…寝なさい。」

そう云って部屋を出ていった。

翌日…無事キョーコが帰ったことを確認したからと聞かされた。

( アイツが迎えに来たのか…)

祥子さんは体調不良を理由に1週間の休みを俺に作ってくれた。

「次会う日までに…元気出して…その顔なんとかしておきなさいよ?

…若いんだから…ね?」

事情を聞かないでいてくれた…祥子さんの気遣いはありがたかった。

だけど…正直、自分が情けなかった。女に振られた位で…

こんな風に自分がなってしまうなんて思いもしなかった。

何もしないで…ただ窓から見える景色に…昔のことを思い出す日々…。

俺は…幼すぎた自分を悔やんだ。

誰よりも俺のことをわかってるのはあいつだけど…

俺はわかってるつもりで…本当はわかろうとしてなかったと気づいた。

あいつがどんな気持ちで俺や俺の両親に向き合っていたか…

あいつの母親が…キョーコにしてきたことを思えば…

我儘なんていえるわけないんだ…。

あいつがどれだけ辛い思いをしてきたか俺は知ってたはずなのに…。


キョーコを一番傷つけたのは俺だ…。

だけど…キョーコが今の姿になって…本音を俺にぶつけてくるようになって…

それが俺には嬉しかった…。

会えば憎まれ口ばかりだったが…そのやり取りが俺は好きだった。

俺の顔色うかがって…俺を喜ばせることだけを考えていた頃と違って…

俺の性格を知ってるからこそ出てくるあいつの言葉に…何度も助けられたしな。

あんな女…他にはいない…。

今…あいつの心には…俺の嫌いなあの男が住んでるんだよな…。

そこは…ずっと俺の場所だったのに…俺が自分で壊した…。

キョーコは…元々古風な女だ。

旅館の女将として…うちのお袋が俺の嫁にするために小さいうちから

仕込んできたから…。

俺の上半身をみるだけで真っ赤になってたような…女だから…

付き合い始めたとしても…そんなすぐにアイツのものになってるなんて

思いもしなかった…。

キョーコ相手に…よくもっ…あのスケコマシヤロー…(←人のことは言えないだろっ)

アイツが…キョーコに本気で惚れてるのは知ってたが…

こんなに手が早いなんて…!!

アイツは…芸能界一いい男って言われてる男なんだぞ!!

そんな奴と付き合ってるなんてばれたら…

…いや…それはキョーコなら平気か…俺で慣れてるもんな…

女のやっかみを買うのは…って…ちげーだろ!!


今は…アイツのもんでも…先はわからねー…まだ諦めんのは早いだろ、俺!!

あいつが…キョーコが言ってたじゃねーか…

キョーコに隙を作らせたのは俺なんだ…。

俺が…

だから…その隙にアイツが…敦賀蓮が入りこんだのも俺が悪いんだ…。

俺が…意地を張って…

キョーコは自分のもんだって…多寡を括って…思い込んでたから…

だから…アイツが…キョーコを女にしたのだって…全部俺の報いなんだ…。

あいつは…夢見る天然記念物的乙女だからな…

初めての男に…操を捧げるような今どき珍しい女だから…

だから…俺のこと…来るのが遅かったって…そう言ったに違いないんだ。

でも…アイツも本気だ…

それにキョーコだって…簡単に堕ちるような女じゃないことくらい…

俺が一番よく知ってる…。

でも…どれだけ考えてみたって…どんなにこの胸が痛くて張り裂けそうでも…

やっぱり…あいつを…キョーコを諦めるなんてできないんだっ…


今までは…キョーコが俺を追いかけてきた…

どんな感情であれ…ずっと俺の後を…今度は俺の番なんだ。

俺がキョーコを追いかける…。

追いかけても…手に入る保証なんてどこにもない…

だけど…俺が弱気でいてどうするんだ…

立ち止まったら…諦めたら…そこで終わりなんだ。


蝶を掴まえるのは得意だったんだ。

絶対に掴まえてやる…

俺から…逃げられるなんて…思うなよ?

負けず嫌いで…諦めの悪いところは…お前とよく似てるだろ?


ずっと一緒だったんだ…お前も…本当はわかってるんだろ?

俺に追いかけさせようと…そうしたんじゃないのか…?

なぁ…キョーコ…お前の帰る場所は…



~ FIN ~


尚ちゃんには…いつまでもキョーコを追いかけて欲しい~~っという願望の元…

こんな感じで~~締めくらせて頂きました~。

まめさん…いかがでしたでしょうか?

ここから更なる 蓮VS尚 長き戦いがあったりなかったり…するんじゃなかろうか~~。

とりあえず…キョコちゃん…「小悪魔になる」の技を会得しました!!( ´艸`)


というわけで…いろいろ迷走しつつもなんとか終了です!!

いや~…行き当たりばったりで妄想してるから…(^▽^;)

途中ちょっと流れがおかしいかもしれないけど…許してね~。

みーでした。