あぁ…また2ヶ月以上…空いちゃった…(ToT)



白い目で見てる皆様、大変長らくお待たせ…って、待っててくれてるのか!?

( ̄□ ̄;)!!

と、とにかく行きます!!









「大体ねぇ、京子ちゃんみたいに可愛い女の子が彼氏いないなんてあり得ないわ!!
私が男なら絶対放っとかないわよ!?
ねぇ、みんなもそう思うでしょ!?」



大女優の言葉に周囲が慌ただしく反応した。



勿論ですと握りこぶしでうんうん首を上下に激しく動かしながら返す女性スタッフに、彼氏がいないと言う京子の言葉に反応して立候補しようとする若手男性スタッフ。



…そしてその後ろでわたわたと慌て始める緒方。



「…え、えっ?
ええっ!?( ; ゜Д゜)」



あまりの周囲の鬼気迫る反応に戸惑いを隠せない京子に、大女優はこれは恋愛に関しては無地に近いのだと判断したらしい。



「監督!!
今日の撮影、後どのくらいかしら!?
水元くん、夜のスケジュールどうなってた?
京子ちゃん、貴女この後の予定はっ!?」



ベテラン大女優、又の名を“おばちゃんパワー全開なド迫力な大物”である。


勢いに圧され緒方は思わず撮影スケジュールの印刷された資料を慌てて捲り、明日以降に回しても問題ないと即座に判断すると今日は上がりにしましょうとあっさり言い放ち。


水元と呼ばれたスーツ姿の青年も慌ただしく持っていたビジネスバッグからスケジュール帳とおぼしき小冊子を拡げると小さくブツブツ何かを呟いた後、大丈夫ですと若干引き吊った笑顔を浮かべながら大女優へと返し。


そんな2人の様子に狼狽えながらも未だマネージャー無しで活動している京子は自分の頭の中のスケジュール帳と相談し、心の中で自分自身逆らっちゃマズイと判断し、、わたしも平気ですと返していた。



「ん!!
じゃあ決まりね!!
ご飯食べに行きましょ!!
貴女たちも時間空いてたら後からでもいいわ、ご馳走するからいらっしゃい。
ほんとならオールナイトで女子会と洒落込みたいトコなんだけど…ねぇ?」


水元マネージャーがそればかりはご勘弁をと半泣きな顔をして合掌しているのを見遣ると、仕方ないかと諦めた素振りで京子の腕を掴み控え室に向かって彼女は歩き出した。



「じゃあみんな、お疲れ様~。
  さ、支度しましょう京子ちゃんっ♪」



「…えっ!?
あ、あのっ、緋堂さんっっ~!?」



「ふふふ、逃がさないわよ~♪
水元、後は頼んだわ!!
京子ちゃんの事務所にも連絡入れといてね!!」



「……承知しております。m(__)m」



ドナドナよろしく緋堂に引っ張られていく京子が何がどうしてこうなったと頭に???マークを乗っけたままスタジオを後にするのを、緒方組スタッフ一同はただニコニコと見送るのであった。




大女優改め緋堂 誓子(ヒトウ セイコ)と京子が帰り支度と外出用の変装をするまでに間に合ったスタッフは2人だけだったが、終わり次第みんな駆けつけますと鞄からスマホを取り出してニンマリ笑う同行スタッフに、完全に逃げられないと項垂れる京子の姿があった。



到着したのは誓子の馴染みのレストランで、一体いつ連絡したのか個室まで準備済みで。



「メニューはお委せにしてあるから適当に摘まめばいいわ。
メインはこっち。
さ~、きっちり恋愛談義しましょうね~、京子ちゃんっ♪」



…キョーコにはいろんな意味で試練の一夜が過ぎていった…。



敢えて結論だけ言おう。



キョーコはプライベートでの尚…もとい松太郎との関わりをただの幼馴染みとして渋々暴露した訳だが、それで納得するほど誓子も集まった女性スタッフたちも甘くはなく、結局もうこれ以上自白できる内容など何一つございませんと土下座de泣きを入れるまで事細かくみっちりと白状させられ。



全てのカミングアウトが終わったとき、魂の抜け殻と化したキョーコと仁王も裸足でトンズラこきそうな憤怒の形相の女性陣の姿がそこにあった。



根性なら屈指のモノを誇るキョーコをここまでに追い込むとは…恐るべしおばちゃんズパワーである。(-_-;)



数日後再び撮影に参加した誓子が怒りも露に緒方に事情を話し、それが更にローリィに報告され、誓子を筆頭とした緒方組女性スタッフ一同が宝田一味に加わる事になったのは自然の流れと言える。




「…お久し振りです宝田社長。
早速だけどあのボーヤ、潰していいわよね?」



『……待て待て待て。
せめて今進行中のプロジェクトが済むまでは待ってくれ緋堂くん!!
今潰すと他の面子が満足せんぞ!!
勿論私もだ!!』



私は計画に参加はしてるがまだ大したことしてないから、ココであの餓鬼潰されたら欲求不満で暴れそうだと不満タラタラなローリィに、何だかんだ長い付き合いの大女優、緋堂 誓子は電話の向こうで苦笑していた。



「…営業として損害が出るからじゃないトコが宝田さんよね…。( ̄~ ̄;)
分かったわ、今は潰さないでいてあげる。
  でも撮影中はいびるからね♪
あんな可愛いコに辛酸舐め尽くさせたんだから、それ相応の体験させてあげるのも人生の先輩たるオトナの役目よね~。
じゃっ♪(*^_ ’)」



プツリと切れた誓子からの電話に、ローリィは尚の芸能界生命の命の緒も一緒に切れたと感じていた。











あ、あれぇ…?


酸いも甘いも体験してきたお姉ー様がたによるキョーコちゃんへの恋愛講座はどこいった!?

(゜Д゜≡゜Д゜)?