いやもうすっかりおサボり癖が付いちゃってダメダメです。|||orz


見捨てられないようにに続きをがんばります!!


…てな訳で↓からどうぞ。












「…述べ人数でなくそれかよ。」



呆れた顔をしたローリィに、有里子は更に続けた。



「…最低3回以上見守りに加わった人だけに絞ったんですけど、それでもざっとこの人数でした。」



「…ファンの集いの前にオフ会を開く意図を教えて頂けませんか?」



田村の言葉に椹が応えた。


「笠井さんの集めてくれたリストを信用しない訳ではありませんが、確認しないといけませんからね。
上手くオフ会にうちのスタッフも紛れ込ませて、リストと照らし合わせたり取り零ししている人達がいないか確かめる必要があるんです。」



納得したと2人が頷くと、ローリィが1つ付け加えた。



「その次のオフ会、出来うる限り守護者全員が出席出来るようにスケジュール調整しないとな。」



表向きは第二回オフ会で、実はファンの集いだからとニンマリ笑って付け加えたローリィに、社員一同項垂(うなだ)れ、社員以外の2人はキョトンとした。



「…済まないね、うちの社長は見た通りのお祭り好きでね。
サプライズ大好きなんだよ。」



苦笑しながらの椹の言葉に有里子も田村もローリィの風貌や醸し出す雰囲気からそれに納得した。



その後ローリィから次々に出された指示を事務所のスタッフ達が受けているのを見ていた2人が、短期ながら自分たちも社員扱いで報酬が出されると聞いて驚愕した。



「君達はこうして自分たちの時間を割いて我々に協力してくれているんだ。
それにファンの集いを開くに当たっては君達の協力無くしては困難を窮める事は言うに及ばない。
その事を考えれば報酬を出したとしてもバチは当たらないだろう?
遠慮なく受け取ってくれ。」



それでも自分たちがここにいるのは本当に偶々に過ぎないからと固辞する2人に、ローリィは仕方なく後でこっそりサプライズな礼をするつもりで諦めた振りをして見せた。





「…ファンの集い、ですか?」



それから暫く経って、京子はローリィに呼び出され社長室にいた。



「あぁ、君も知っての通り、君のファンクラブが創設されて結構経つだろう?
会員も順調に増えている今、ご愛顧下さっているファンの皆様との触れ合いは芸能人としての君のより一層の励みになるだろう。
そこで初めてのファンの集いを開催する事に決定した訳だが、ここで1つ君に確かめたい事があるんだ。」



「…何でしょうか。」



「聞いた話だが、君は事務所まで電車で来ているそうだな?」



「はい、それが何か…?」



自分がどれだけ芸能人として成長し、有名になったかまるで分かっていないその言動に、ローリィは大袈裟に溜め息を吐いて見せた。



「……あ、あの、社長さん…?」



「…あのなぁ。
いい加減自分が売れっ子になったと自覚しろや。
もう限界だからな、この際ラブミー部でも仕方ない。
君には来月からマネージャーを付ける!!
当然だが電車で事務所まで来るなんざもっての他だ。
…と言う訳で、君が通勤に使っていた地下鉄に乗り合わせていたファンの皆様限定のファンの集いを開催する事にしたんだ。」



さっぱり要領を得ないといった様子で首を傾げる京子に、ローリィは地下鉄内で密かに京子親衛隊とも言うべき人々がボディーガードをしてくれていた事を明かしたのだった。



「…そんな方々がいらっしゃったなんて、私…全然気が付きませんでした。
どうしてなんでしょう?」



やはり分かっていなかったのかと、ローリィは事情を更に説明する羽目になった。



「君はもう十分に有名女優の仲間入りを果たしている。
その君が通勤電車の中で色々と…そりゃもう色々と活躍する中、今までトラブルに巻き込まれなかったのは、偏(ひとえ)にそのボディーガード…守護者の皆様が居てくださったからに他ならない!!
しかしその事態を事務所が把握した以上、一歩間違えばいつストーカーが現れても不思議じゃないその状況をうちとしても看過する訳にはいかんのだ。
だからこそマネージャーを付け、通勤も止めて貰わにゃならん。
下宿先にも迷惑を掛ける訳にもいかないからな、近く引っ越し物件も探すように手配しよう。」



通勤だけでなく下宿先であるだるまやからも出なければならないと言われ、京子はそんなと慌てて反論しようとしたのだが…。



「言っただろう?
今の君は既にうちの所属タレントの中でもかなり上位の稼ぎを弾き出す存在なんだ。
そして守護者の皆様が護ってくれているのは飽くまで電車の中だけのこと。
下宿先がバレるのは時間の問題、遅かれ早かれ下宿を出なけりゃならなかったんだよ。」



そこまで言われては、最早京子に反論する余地は無かった。



渋々了承した京子に、下宿先には落ち着いたらまた会いに行けば良いと宥めて頭を撫でたローリィは、早速ファンの集いについての打ち合わせをするべく京子を応接セットに座らせ、テーブルに書類をバラバラと拡げた。