リク第一弾、翠蓮悠璃さまからのリクエスト。

『蓮キョで尚を思いっきりコケにするお話を・・・・無意識にイチャイチャする二人が読みたい!』とのリクエストに尚視点で。


それでは行ってみましょう~!!(´ψψ`)










信じらんねぇ。


あのキョーコが。


俺が着替えで上脱いだだけで、顔を真っ赤にして部屋から逃げ出しながら、〈嫌~っ!!ショーちゃんの破廉恥~!!〉とか言ってた奴が…。


人前で。


よりにもよってこの俺様の前で…!!


芸能界一“ピー”な男の膝の上で、お弁当あ~ん、だとぉ~!?



…何でこうなった。

祥子さんが体調崩して1日だけ代マネが付くって聞いてたのに、まるで使えねー奴が来て。

頭きたからスケジュールだけ受け取って事務所に追い返したまでは良かった。


ところが時間調整がうまくいかなくて、昼飯食いっぱぐれたところでばったり弁当持ったキョーコに出くわした。

腹が減ってる俺の前にキョーコの弁当。

俺が貰って当たり前だろ?
手を伸ばしたところにあの男が現れやがった。


お弁当あるから良かったらどうぞ、と事情を知ったあの男のマネージャー(俳優にいそうななかなかのいい男)が誘って来た。


移動時間を含めてあまり時間が取れなかった俺は、あの野郎は邪魔だが背に腹は替えられないと、社というマネージャーの申し出を受けたのだが…。

これが悪夢の始まりだった。



はい、と渡されたのは局で出されている仕出し弁当。
…あいつの弁当にありつけると思ってたのに。


そんな俺を尻目に、キョーコの奴はいそいそと敦賀の野郎の為の弁当を広げる。

「悪いね、不破くん。
キョーコが作ってくれたお弁当、君の分まで足らないんだ。
時間押してるならここで食べていってくれて構わないよ?」


あの野郎の言い種にムカついたが、時間がないのもまた事実。

ぱっぱと食ってでていこう、そう思ったのだが…!!



「はい、あ~ん〓」

「…ん、この煮物美味しいね。
やっぱりキョーコのお弁当は最高だよ。
キョーコはどれ食べる?」


「あ、そこのえのきのベーコン巻き♪
ん…次は蓮の番♪
蓮はホントに喜んでくれるし、作ってて嬉しいの。」


「当たり前だろう?
こんなに美味しい料理を毎日作ってくれて、可愛い笑顔を見せてくれて、俺の方が遥かに幸せ者だよ。
ありがとう、キョーコ。」


「お礼を言うのは私の方よ?
こんなに幸せで良いのかって思っちゃう。
…はい、また口開けて。
ちゃんと食べて夜までまた頑張って?
今日は少し早く上がれそうだから、ちょっと凝ったお料理作って待ってるから。」



…なんて会話してやがる、こ・い・つ・らぁ~!!


「おいっ!!
いい加減にしろお前ら!!
人前でいちゃつきやがって~!!」


「…不破くん。
無駄無駄。ああなると2人とも全然気にならないらしいんだ。
俺は控え室に余計な目が入らない様に見張り役でいるけど、いつも食事が終わるまであのまんまなんだよ。」

君はキョーコちゃんの事を知ってるから入れただけだと、社というマネージャーが笑って俺に告げた。


「…いいのかよ。
俺がこのままここを出たら、マスコミに情報流すとか考えないわけ?
スキャンダルだろうが。」


俺のその言葉に、奴のマネージャーは冷静な笑みを浮かべた。


「君は言えないよ。
蓮もキョーコちゃんもそんな事で潰されやしないし、何よりうちの社長が潰させやしないよ。
全世界に愛を叫んで憚らない人なんだ、うちの社長はね。
それに…君には出来なかったんじゃないかな。
キョーコちゃんのあの顔を引き出す事は…。」


そう言って向けられた視線を追うと、俺が知らない表情(かお)をしたキョーコがいた。

あいつの腕の中で嬉しそうに微笑み、甘える様に身を委ねる姿。

時折見え隠れするオンナの表情(かお)。


…小さい頃からずっと一緒にいた俺がただの一度も見ることがなかった顔を、こいつは…敦賀 蓮という男はいともあっさりとキョーコから引き出した…。


その現実にうちひしがれて、いつの間にか俺はあの男の楽屋を後にしていたらしい。


次の仕事の現場にタクシーで向かいながら、ボンヤリと窓の外を流れる景色を見つめていた。


心の中を冷たい風が吹き抜け、堪らなく空しい気持ちのままグラビア撮影に臨んでしまい、憂いを帯びた眼差しがいいとか言われて販売部数が伸びた雑誌にもう一度ヘコむ事になるのは、また後日。











如何でございましたでしょうか。
カップル成立後、楽屋でラブラブランチタイムに同席する破目になったショータロー、でいってみました。

持ち帰って頂く方法を知りませんが、持ち帰れるようならご自由にどうぞ♪←え?要らない?