「ま、ともかく計画の実行に向けて色々と詰めていかないとな。
…で、今いろんな話をしてる内に思ったんだが、黒崎君は3番手が良くないか?
1番目に新開君で。」

社長の提案に、僕達は考えを巡らせた。

「その日1日で終わっちまうかも知れない仕事の後、少し間を空けてから別の仕事で教育するよりも、長期の仕事を2回連続で入れさせて考えさせた方が身に染みるんじゃないかと思ってな。
どうだ?」

成る程、僕達はそこまで考えてはいなかった。
ぐるりとお互い見合わせて、頷き返す。

「…確かにそうですね。
その方がより効果的に思えます。
ではその方向で企画書を作りましょう。
いいですか?
新開さん。」

「分かった。原案はこのメンバーで作らせてくれるんだよな?
俺一人じゃ荷が重いよ?
脚本はプロに書かせなきゃならないしな。」

そこまで話がまとまってきた所で、社さんがおもむろに立ち上がった。

「じゃあ俺は俺の仕事で頑張りますね。
何としても蓮のスケジュールを空けないと。
椹主任の所にもお願いして、“京子”のスケジュールを確認した上で調整しておきます。」

そうだった。
肝心の京子さんのスケジュールも空けておいて貰わないと、計画自体が頓挫しかねない。

「よろしくお願いします、社さん。
後は…不破君のスケジュールも空けて貰わないとね。
そっちは新開さん経由で新作映画のオファーを出して貰って…渋ったら“京子”も餌に使わせて貰って上手く釣り上げないとね。」

ちらっと新開さんを見遣ると、任しとけ、とばかりに笑って見せた。




うわぁい♪やっと計画発動編だ~。
…長かった。
しかもご指摘戴いて初めて気が付く未熟者。
蓮キョを掲げておきながら、本人達が全く出て来ていない!
…何やっとんだ、私。
次回からはちゃんと出すもんね。