これはまずい話じゃないのか?
内心まずい事を聞いてしまったとは思いつつも、僕は僕の持っていた確定事項を口にした。

「不破君と京子さんって…そういう関係だったのか。僕はてっきり、京子さんを巡って不破君と敦賀君が三角関係なんだと思って…。」

「「「何ぃ~っ(えぇ~っ)!!!」」」

周りに聞かれちゃまずい話は小さい声で話していたものの、叫び声は抑えられない。当然周りから注目されてしまう。

「い、いつからそんな事になっているのよ!ていうか、なんで啓文がそんな事知ってるのよ!?」

焦っていても声を抑えようとする春樹に、ここだけの話にしておいて、と前置きして、僕はその根拠を話し始めた。

「僕が不破君に会ったのはこれまでに3回、かな。1回目はわざわざDARK MOONの収録スタジオまで朝早くから京子さんに会いに来てたし、2回目の時は偶然だったんだけど、たまたま軽井沢のロケとあっちのCDアルバムの収録がちょうど重なったらしくてね。3回目はまた収録スタジオまで凄い豪華な花束持ってわざわざやってきて…僕としては2回目と3回目のインパクトが強いと思うから?」

「そこになんで蓮が関わってくるんだ?」

新開さんが急かす。

「僕が言いたいのは、2回目、3回目の時の不破君の行動と、その間にあった敦賀君と京子さんの出来事とか、たまたま見掛けた敦賀君の表情から総合して、そうじゃないかな~、って事なんですよ?」

「何だか面白い事になっているみたいだなぁ。」

僕の言い分を聞いて、不破君や敦賀君と直接関わりがない黒崎さんはニヤニヤしている。

「…で?2回目と3回目に会った時の不破君の行動と、合間合間の出来事?っつーのが聞きてぇなぁ♪」

…完っ全に野次馬根性丸出し、だね。




あまり見ない緒方監督目線なんで、読み苦しいかもですが、お付き合い下さるとうれしいです。