日本語に忍び寄る「声調」。 | 100万人の中国語 

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田中則明(たなかのりあき)
小田原在住。中国語研究家。

中国語の二つの壁:「四声」と「日本語にない母音子音」

『これ以上解り易く出来ない!中国語』
『”核文字”で もやもやすっきり 中国語文法』
『”核文字”で 中国語文法 総仕上げ』

最近気になる言葉として、


「親ロシア派」


がある。


これを、なぜ、


「シン(第4声)」


で発音するのか?


メディア界で申し合わせたように、

どのアナウンサーも、


「シン(第4声)ロシア派」


という。


「親中派」

「親日派」

の場合は、

「シン(第1声)」

のはず。


そうか、


「親ロシア派」

「新ロシア派」


を区別するためか?


「シン(第4声)ロシア派」

「シン(第1声)ロシア派」


だが、そうなると、

漢字のみを使うために、

「声調」を取り入れざるを得なかっ

た漢語(中国語)と同じ状況が

生まれてしまったということになる。


別に目新しいことではないよ。


「橋」

「端」

「箸」


だって、「声調」が違うじゃないか。


そう言われてみればみれば、そうだ。


ゴルフの「クラブ」

六本木の「クラブ」

だって、同じだよ。


確かに。


ただ、今後、この傾向がますます加速される

ような予感がするな。


やがては、

「親中派」

「親日派」

が、

「シン(第4声)中派」

「シン(第4声)日派」

となってしまうかも。