報道発表資料 1) 小中学校と公共施設の禁煙化:自治体ランキング | 青森県タバコ問題懇談会BLOG

青森県タバコ問題懇談会BLOG

青森県の全面禁煙の飲食店マップ 青森県内の禁煙活動・情報

2008年(平成20年)12月13日

報道発表資料

第2回「無煙のまちづくりの日(12月8日)」にあたって

   青森県タバコ問題懇談会 代表世話人 山崎照光
                     鳴海 晃
                     久芳康朗

1.「無煙のまちづくりの日」とは

 子どもたちをタバコの害から守るため、全国初の屋外タバコ自販機撤去条例を制定し、県内で最も早くから小中学校の敷地内禁煙や喫煙防止教育を実施するなど、世界に誇れる取り組みを続けてきた深浦町の故・平沢敬義町長の業績を讃え、その遺志を継いで無煙社会をつくっていくために、命日である12月8日を『無煙のまちづくりの日』に制定しました。

 青森県タバコ問題懇談会では、毎年『無煙のまちづくりの日』にあわせて、県内のタバコ規制対策状況の発表や表彰などの活動を行っていくことにしており、本年は12月13日17:30より青森市民ホールにおいて薗はじめ先生を招いて講演および各種調査結果の発表を行うことになっております。詳細は当日報告されますが、ここではその概要をお知らせします。

2. 小中学校および公立幼稚園の敷地内禁煙化アンケート調査

 昨年初めて、県内全市町村の学校敷地内禁煙化状況(県調査)を公表しましたが、本年より当懇談会で毎年調査集計し、公表していくことにしました。今回の調査結果の概要は以下の通りです。

1)すべての小中学校(および公立幼稚園)が敷地内禁煙の自治体は、2007年2月には平内町、蓬田村、大鰐町、三沢市、おいらせ町、むつ市、八戸市、五戸町、階上町の9市町村でしたが、今回(2008年11月)の調査では新たに、青森市、深浦町、弘前市、六戸町、東通村が加わり、14市町村に増加しました。これは市町村数で県内の35%、人口でほぼ3分の2に相当します。

2)学校数で比較すると、全公立小・中学校のうち、2007年2月には551校中286校(52%)が敷地内禁煙でしたが、2008年11月には534校中340校(64%)に増加しています。

3)前回の調査と同様に敷地内禁煙率には地域格差があり、西北地域が18%と最下位で、次いで上北地域が39%、中南地域が64%、下北地域が73%、三八地域が83%、青東地域が96%という結果でした。中南地域は主に弘前市の敷地内禁煙化により、2007年2月の13%から大幅に増加しています。

4)敷地内禁煙の小中学校が一つもない自治体は、田舎館村、鶴田町、西目屋村、東北町、大間町、風間浦村、板柳町、田子町、つがる市、三戸町、六ヶ所村、七戸町の12市町村に及び、2007年と同数でした(新郷村、横浜町、藤崎町が抜けて鶴田町、六ヶ所村、風間浦村が加わった)。特に西目屋村、風間浦村、板柳町は建物内禁煙の学校すら一つもありませんでした。一部に敷地内禁煙の学校がある残りの14市町村も全体として対策が不十分な状態にあり、これら26市町村には、早急な全校敷地内禁煙化を求めます。

3. 自治体庁舎・公共施設の禁煙化状況調査

 今回初めて、全40市町村と県の庁舎、公共施設、運動施設、病院の禁煙化状況のアンケート調査を実施し、全ての自治体から回答が得られました。結果は別紙の通りで、庁舎が敷地内禁煙になっているのは深浦町のみで、医療機関が全て敷地内禁煙なのは三沢市、深浦町と野辺地町、大間町の4市町でした。全施設が建物内禁煙(屋外運動施設では施設内禁煙)以上だった自治体は東通村だけでした。

4. 学校・公共施設を総合した自治体禁煙化ランキング:トップの深浦町を表彰

 本年より、各自治体の学校及び庁舎・公共施設の禁煙化状況を毎年評価し、点数化して自治体禁煙化ランキングを算出する試みを始めました。
 今回採用した評価方法は以下の通りです。

1)小中学校・幼稚園:幼稚園は点数化するが加点せず、小中学校はそれぞれ全て敷地内禁煙(5点)、一部が敷地内禁煙で全て建物内禁煙(2点)、一部が敷地内禁煙(1点)、敷地内禁煙ゼロ(0点)、敷地内禁煙はゼロだが全て建物内禁煙(0.4点)、合計10点満点。

2)庁舎議会・公共施設・屋内外運動施設・病院:全て敷地内禁煙(5点)、全て建物内禁煙または敷地内禁煙(3点:病院診療所は2点)、一部が建物内禁煙または敷地内禁煙(1点)、建物内禁煙または敷地内禁煙ゼロ(0点)、合計25点。

 幼稚園、運動施設、病院のない自治体もあるので比較の対象外とし、小中学校、庁舎、公共施設の4項目について、単純に合計点で決めるのではなく、1)学校の合計点、2)庁舎議会、3)公共施設の点数の高い順に並び替えて評価しました。(同点の場合、病院診療所、公共施設合計点でも並び替えてありますが、評価上は同順位と判断されます)

 この試算方法は絶対的なものではありませんが、今回用いた方法で評価した結果、県内で最も禁煙化が進んでいる自治体は深浦町であり、東通村、三沢市、八戸市、青森市がそれに次ぐものと判定されました。なお、参考値として載せている「青森県」は、全県立高校が敷地内禁煙となっているため学校10点に相当し、むつ市と大鰐町の間に位置するものと判断されます。

 深浦町には「第2回無煙のまちづくりの日」を記念して、当会より表彰状を贈呈することといたしました。なお、第1回の「無煙のまちづくりの日」では、故・平沢敬義氏(慶子夫人)に感謝状を贈呈しております。