青子の本棚

「すぐれた作家は、高いところに小さな窓をもつその世界をわたしたちが覗きみることができるように、物語を書いてくれる。そういう作品は読者が背伸びしつつ中を覗くことを可能にしてくれる椅子のようなものだ。」  藤本和子
  ☆椅子にのぼって世界を覗こう。


青子が読んだ本の感想ハートです。




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毎年同じの今年の抱負。

 1.秘密は守る。

 2.陰口はたたかない。

 3.人は裏切らない。

に加えて、

 4.健康に留意。

 5.汚部屋整理。(使わないものは捨てる)

は、やはり年のせいか。(^_^;)



みなさま、今年もよろしくお願いいたします。☆-( ^-゚)v 



テーマ:
Zの悲劇 (角川文庫)/角川書店(角川グループパブリッシング)

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退職した父:サム警視が始めた探偵社を訪れた<クレイ大理石採掘会社>の経営者:エリヒュー・クレイの依頼は、共同経営者である医師:アイラ・フォーセットの怪しげな契約について調査してほしいというものだった。父は娘のわたし:ペイシェンスと共に客を装い、クレイ家に滞在し、調査を始めた。数日後、アイラの弟である上院議員:ジョセフ・フォーセットが自宅の書斎で殺害された。地方検事:ジョン・ヒュームに請われ,、わたしたちは殺人現場へと向かった。死体の傍には、切り取られた黒い小箱があり、見つかった手紙の中の一通から、フォーセットがアルゴンキン刑務所に服役中の囚人:エアロン・ダウに脅迫されていたことが判明する。しかも、ダウは、殺人のあった日に、刑期を終え出所していた。ほどなく捕縛された彼は、無実を訴える。しかし、状況はダウには不利で、再び収監される。わたしたちは、ダウの無実を信じ、助力を請うべくドルリー・レーン翁を訪ねた。ダウが脱走したその日に、またしても、殺人が行われた。今回の被害者は、アイラ・フォーセットで、傍には黒い小箱が。。。



『Yの悲劇』 から十年後。
サム警視は既に退職し、その後、なんと私立探偵になっていました。
この事件は、一部始終を目にした探偵志望のサムの娘:ペイシェンス・サムの視点で語られます。
サムに、娘がいたとはねぇ。目
ちょっとした驚きです。


そして、ドルリー・レーンはというと、寄る年波には勝てず、めっきり老け込んで、ハムレット荘で引きこもり状態。叫び
『Y~』の事件で思うところがあり、探偵業から身を退いたのかなと思いきや、さにあらず。
”お年のため”だそうです。ドクロ
冒頭の「著者覚書」に、『Y~』と『Z~』の間に、多くの複雑怪奇な事件を解決してるとの記載があり、いつの日か紹介するかも~なんて書いてるところを見ると、やはり四部作だけで終わらせるには、もったいないキャラクターだと、作者も考えていたんですね。



これまでは、身内の前で披露していた推理を、今回、大勢の前で立て板に水の如く語るレーンは、聴衆とともに読者も釘付けにします。
なんだか冴えなかった前半のおじいちゃんレーン。
その上、上手の手から水が漏れるような失態を、やらかした中盤とは打って変わって、めっちゃかっこいい。ラブラブ
本業である役者のキラキラ本領発揮というところでしょうか。
レーン様は、やっぱり、こうでなくっちゃね。



犯人は、私の想定外でした。
ナイスバディの美人と自称するペイシェンスは、ダウの無実を主張し続け、ある程度、犯人を絞り込んでいたようですが、私は見当さえ付きませんでした。目汗
完敗です。


レーンの消去法による犯人特定の過程で披露される封筒のクリップの跡とか、死刑執行人の利き手とか、細々とした伏線に全く気づいていなかった私。
そんなのあったっけ?と、ページを繰って見直しました。
ほんとに自然に違和感のない文章で、こりゃあ見落とすのも仕方がない と思うほど。
しかし、気づいたとしても、それを活かせるかどうか、自信はありません。あせる

負け惜しみじゃなくて、ヤラレタ感も、また楽し音譜デス。



今回、私がミステリィ部分以上に注目していたのは、ブルーノ元地方検事の言動です。
彼は、なんと(サム警視に続いて、またしても”なんと”なのですが)、ニューヨーク州知事になっての登場です。
実は私、未だに『Y~』のラストのレーンの行為に、疑いをもっていまして、もしかして私の勘違いなのではと淡い期待を抱いておりました。
なので、レーンに対するブルーノ知事の態度が、大いに気にかかるところでした。


レーンの分析に、「理論」だけではなく、「事実」を要求するブルーノ知事。
立場上、正義には、「心証」だけではなく「物証」が必要であるとの主張は当然といえば当然です。
あんなことがあっても、やはり信頼しているようで、彼がレーンに与えたものは、ダウの死刑執行の延期という「時間」と、ある重要な「情報」。
それによって、”ほぼすべて”を知っているレーンが、”すべて”を知ることになります。


しかし、あたかも神のようにレーンが語る「事実」をもってしても、人の寿命までは変えることはできず……。


レーンには、生殺与奪の権利はない。
『Y~』でのレーンの行動を思うと、ここに、この作品に込められた思いがあるように感じました。




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