図書館革命 図書館戦争シリーズ (4) (角川文庫)/KADOKAWA/角川書店
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予ねてからの約束通り、公休日にカモミールティーを飲みに出かけた郁と堂上に、緊急事態勃発の連絡が……。前日に起こった敦賀原子力発電所のテロのため、異例の速さで対テロ特借法が採択され、メディア良化委員会の権限が拡大されたという。テロリストが参考にしたとされる小説『原発危機』の作者:当麻蔵人を、良化委員会から守るため、図書隊が警護にあたることになった。



前回の「言葉狩り」から、今回は「作家狩り」にと、エスカレートしてきましたね。


当麻を巡る攻防戦が、メインのお話なのですが、当麻を守るためなら、たとえ間違っていても銃を撃つ という郁の直球決意にドン引きしながら読みました。あせる
これはねぇ、適法で職務だとは言え、私は少し違うと思うのですよ。
それでは、力には力でっていうことになるでしょ。
「表現の自由」がテーマなのに、それでは芸がないよね。

これがもっとリアル戦場だとか、もしくは荒唐無稽のSFだったら、気にせずに読み進めるんだけど。
ゆえに、今回に限っては、郁と堂上のドキドキラブストーリィとして楽しませてもらいました。音譜


当麻と大阪へ逃避行中の郁が、ヒルトンのバスルームを使った後、バスタブをすすいで、アメニティの化粧水を翌朝の分を残して使うなんて、妙にリアルすぎで興ざめ。
郁という普通の女子の性格としては、よく解るけど。。。
フツー、こんな描写はカットでしょ。
ストーリィに関係ないもの。

まぁ、そこが有川ワールドの魅力でもあるのだけど、私のような読者にすれば、こういうのは蛇足やなぁ。

巻末の児玉清氏との対談で、本文に載せる情報の取捨選択について語られていただけに、こっちは残すのか と、ある意味興味深かったです。
メインは、やっぱりラブラブ甘甘ラブラブのラブコメなんですね。


それと同じ類のエピソードで、人目をくらますため、有名作家の当麻蔵人を「大阪で一番目立たないおじさん」に仕立てた阪神百貨店の店員のおばちゃんたちには参りました。目
柴崎プロデュースの変身なんか、まったく目じゃないね。
恐るべし、「大阪のおばちゃん」。クラッカー



しかし、作家が図書館に守ってもらうという設定は面白かったです。
現実には、印税収入が減るとして、新刊を図書館で提供することに異議ありとしている作家もたくさんいるでしょうに、なんか複雑ですね。
版元だって同じでしょ。

でも、そういう次元じゃないほど「表現の自由」というテーマは重く大きくて、それだからこそ魅力的恋の矢な作品なのですね。
そこに真っ向勝負で挑んだ作者が、郁とダブりました。


作者が柴崎タイプだったら、また違った作品になってたでしょうねぇ。
個人的に、柴崎ファンラブラブなのです。あせる


なので、『未来企画』の手塚慧(兄)が柴崎のことをジャンヌ・ダルクに譬えたときには、ちょっとドキッとしました。
だって、ジャンヌ・ダルクの最後って、たしか火刑メラメラですよね。
縁起でもないよぉ。
柴崎にも幸せになってほしいノダ。
と、ぐちぐち言いながら、しっかりラブコメに嵌っておる我が読書。汗

同時収録のショートストーリー:『プリティ・ドリンカー』では、柴崎・手塚カップルも、やきもきさせられるのは、郁・堂上とあんまし変わんないしね。


そして、ラストで郁が、所帯臭くなっているのに、びっくりしました。
まぁ、巻頭の「Grand Finale」なるイラストで、結末はバレバレだったけど。

収まるところに収まったということで、どちら様もお幸せに!!ラブラブ




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