アイドルをやっている以上、地方の1アイドルで十分と思う子はいないでしょう。
売り出す側も大きなステージに立つことができればその分地元認知の幅は広がることになります。

さて、今回の記事では1地方から全国を目指して努力を積むロコドルの「名前」をフィーチャーしたいと思います。

まず例に挙げたいのが、新潟のロコドル「Negicco」です。


当初のNegiccoって
「Negicco=ねぎっ子」であると思います。

いや、何を当たり前のことをと思うかもしれません。
彼女らは当初ねぎのPRキャラクターとしてデビューしています。
しかし11年という長い活動の中で、その枠を大きく飛び越えて活躍してきました。
最早新潟のPRキャラクターといっても過言ではないでしょう。

つまり、長い努力を経て今は「Negicco」という『固有名詞』になったのではないか。
以前はネギという特産物に生み出してもらった「ねぎっ子」にすぎなかったわけです。


すなわち彼女らは自身の努力で、自らの名前を自らのものにした、ということです。

しかしこれは非常にリスキーなネーミング方法です。
場合によっては一生「ねぎっ子」のままで終わっていた可能性も十分にあったんです。


対して、こういったリスクを排除して最初から『固有名詞』をつけて売り出すアイドルもいます。


それが「LinQ」。これは「LOVE IN QUSHU」の頭文字をとったもの。
あえて頭文字を採用することで、一見九州出身のアイドルであることがわかりにくいかもしれませんが、将来の発展性を担保しているとも考えらます。
その分の地元密着性は、活動で十分補うことができていますし、後発的に「とよみつひめ」のように地元特産物のPRを任されています。

※極端な例を挙げるならば「ドロシーリトルハッピー」もいます。
最早名前と本拠地・仙台に関係はありません。


ここで自分が注目したいのが「とちおとめ25」。
栃木のローカルアイドルとして@jamやアイドル横丁でも活躍しています。

このグループを前述の2パターンに当てはめると明らかに前者であることがわかります。
『とちおとめ』という多くの国民が知っている名前を付けることで、わかりやすさは抜群です。ああ、栃木の娘たちなんだな、と。

一方で、どうしてもこのわかりやすさは、とっつきづらさにもつながります。
「栃木は遠いから応援は難しいな」「いちごのPRキャラクターなら長くアイドルを続けるわけではないのかな」「東京にはでてこないだろうな」

地元色を出しすぎることは、こういった本意ではないイメージを見る人に与えてしまうこともあろうと思うんです。実際、私がそうでした。
つまり、こういったネーミングは時としてグループの発展においてはマイナスです。


これを跳ね除けるためには、確固たるスキルと一貫した活動が求められます。
Negiccoがそうであったように、新潟を主体にするというスタイルは変えずに、東京への遠征時には高いパフォーマンスで魅了する。それはとても難しいことです。

とはいえ、『とちおとめ25』の楽曲は素晴らしいと思っています。
テニスの王子様のキャラクターソングなどを手掛けた「黒澤直也」氏が楽曲提供。
新曲の『どっかーん!いちご作戦』はゲームミュージックなイントロから入りサビの疾走感、しっかり自分たちの名前を叫ぶサビの終わりまで良い感じ。





彼女らは「とちおとめ」の子供たちです。
それは一生変える必要はないんです。でも「とちおとめ」に生かされるのではなく、とちおとめとともに駆け抜けてほしい。いつか「とちおとめ25」が『固有名詞』となりえるkとを期待している次第です。

@jamのステージを楽しみに待つことにします。