○ソ・ゲーム評の高い大分戦。
そうかい?
大分エジ退場により、その後はトーキョーの一方的な展開になってしまったとの意味で、
この日のゲームは前半32分にして壊れてしまったけど、
その時点までの青赤軍団の闘いぶりにはポジティブな印象なんですが。
茂庭が入ったことによる強気で高めのDFライン取り。
それに伴い相当高い位置に設定されたプレス開始ライン。
ハーフラインを越えて相手陣内3メートルでしたからね。
(祐介はよく相手の鼻先を抑えてくれました。)
大分のプレス開始ラインが自陣内3メートルと極めて低かった、
つまりエンドが逆となる東京の開始ラインと同じだったわけで、非常に対照的に見えました。
そんな高い位置でハイ・プレスを仕掛けた東京は、囲んでは相手のミスを誘い、
ときにパス・カットで奪い取り素早く右サイドへ展開してショート・カウンターを発動、
石川と徳永がガンガン勝負を仕掛けたわけです。
(しかしそんなハイ・プレスをかいくぐる技術を見せた金崎は実にやっかいだった。)
特に石川のやや中寄りのポジショ二ングと攻撃アイデアの実効性は高く、前半のチャンスの大半は彼が起点。
またライン取りが高いため徳永がサポートする距離も近く、
奪った後の約束事に欠ける東京の問題点を覆い隠すことに成功?していました。
勿論、このライン取りやハイ・プレスを90分間やり続けられるわけはないですが、
それこそボールを回してゲームをコントロールすれば良いわけです。
但し、それでも展開は五分だった。
それは、引き気味でブロックを作って守備から入ること自体は大分のやり方であったこと、
カボレが決定機を吹かしに吹かしてペースを握れなかったこと、
守→攻の切替時のファースト・パスでミスを繰り返してしまったこと、
…特にこの日の梶山のデキはこれまで以上に悪く、
¨軽いパス¨がせっかく切り替わった守攻を即座に守備の局面に引き戻してしまった。
カボレと梶山は、ノット・ヒズ・デイってやつです。
そんなわけで展開は五分でしたが、それでも退場者が出るまでの30分間、
トーキョーの闘いぶり自体は非常にポジティブな印象であったわけです。
だから90分を通して、その印象を確認したかったんですが…。
エジ退場からまた違った見方をせざるを得なくなってしまった。
一方的にペースを握ったのは当然のこととして、しかし一向に崩せずため息を誘う稚攻。
1ゲーム1得点との貧弱さを知る我々の不安をより掻き立ててしまった。
シュート数28本と言っても、可能性あるものはカボレ・長友が立て続けに放ち
西川くんが弾き飛ばしたあの2本くらいだったからね。
そんな評価も仕方ない。
確かに問題はそこかしこに見受けられました。
東京は主に左サイドでゲームを作り(カボレと長友の距離感は非常に良かった)、
崩しの局面で右へチェンジ・サイド、これを繰り返しました。
何故なら相手がひとり少ないことにより徳永が必ず余り、フリーでボールを受けられる。
そこから徳永は幾度となく仕掛けたわけですが、残念ながら攻撃のセンスに乏しい…。
クロスのアイデアや精度に秀でるわけではなく、
タイミングを半歩ズラしてクロスを上げる技術があるでなし、もしくは振り切ってえぐることもなく…。
フィジカル圧巻のスピードに乗れたときのドリブルは脅威なんだけど、
スペースの消されたこの日の大分陣内では何とも。
あれだけの攻撃機会を得たことで、逆に徳永の足りない部分が表面化してしまった。
そして采配ミス。
決定機を演出し続けていた余力ある石川を、「スペースがない。」と早々に大竹と代えてしまった。
この日の決定的なチャンスの大半は石川から。
中に外にピッチを広く使ってバランス良く攻めたてた。
しかし大竹は「自分が、自分が。」と功を焦ったため、中一辺倒の攻撃になってしまった。
相手は10人なんだから、落ち着いてサイドから絞め上げれば良かったのに。
まあ、以上からして○ソ・ゲーム評もわかる一方で、そうは言っても
大分がひとり少ないことの割り切りで、あれだけ後ろを固められるとなかなかゴールは奪えないですよ。
まして西川くんが当たり日だったわけだし。
そう考えれば、退場者前のライン取り高い守備、祐介の(アリバイでない本物の)チェイシング、
石川&徳永/カボレ&長友の距離感と迷いが無いアタッキングなど
ポジティブな要素の方がむしろ多かったと思うけどね。
勿論、相手あっての戦い方なので、これがホンモノかどうかは判断出来ないけど、
アタクシには未来が見えたゲームでしたけどねぇ。。。
我々の声に応える今野の様子を見ていると、あながち間違ってない気がするんですが。
いかがなもんでしょう?