回旋異常(前だし記事) | ハートライフ病院で ハートフルなお産

回旋異常(前だし記事)

「回旋異常」とは、

赤ちゃんの分娩中の産道内での向きの異常によって

分娩が難航したり、停止したりして、

母体が疲労困憊、吸引分娩や、それで生まれなければ

帝王切開に至るような体勢の異常です。


赤ちゃんはお産の時、

産道内をまっすぐ降りてくるのではなく、

クルリと回転して下降してきます。ドリル

例えていうならネジとナットレンチ

のうような関係です。

なので、周り間違えたり、角度が合わないと

降りて来れなくなるわけです。


ネジも角度を間違って入れると途中で止まっちゃいますよね?



産道はまん丸な訳ではなくダエン形で、

骨盤の上部では横長、下部の出口付近では縦長になります。
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一方、赤ちゃんの頭もまん丸というより、

フットボールのようなダエン形、
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なので骨盤の入り口付近ではお母さんに対して横向き、
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出口付近ではお母さんと同じ縦向き、
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でいないと引っかかって降りて来れないわけです。


そうゆう理由があって、

赤ちゃんは産道内で回転しなければいけないわけです。




これは骨盤の下から(つまりお母さんのお股側から)見た

赤ちゃんと骨盤のトンネルの図です。
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赤ちゃんの頭のひし形は、

大泉門という、赤ちゃんのおでこの上にある

柔らかい膜の部分を表します。

つまり大泉門がわは赤ちゃんの前側、顔側ということです。

この絵も、

分娩が始まっていないまだ児頭が高い位置でなら

かまわないのですが、

もう赤ちゃんが出口付近まで降りてきてる

お産のクライマックスでこの状態は

立派な回旋異常です。

赤ちゃんが出口付近を通るときは、

この状態で、つまり、

赤ちゃんはお母さんの背中側に向いてないと、

よっぽど骨盤の広い経産婦さんじゃないと、

まず出ません。

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回ってる途中ですね
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×これは出ません。
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簡単に言うと、の穴にはハマリせんよね。

の穴にはと、向きを合わせないと、入りません。

そういう原理です。




回旋異常の原因は、

胎盤の位置や、臍の緒がからまっている、

骨盤の形、などいくつか原因はあります。

しかし大抵の場合は待っているうちに自然に回って

降りてきます。


この自然な回転を妨げる最たる理由は、肥満ブタです。

本来、難産になる予定ではなかったのに、

肥満により、余計な脂肪が産道内につき、狭くし、



赤ちゃんの自然な回旋を妨げるのです。



回旋異常の時の陣痛ははっきり言って辛いですよ。

しかも長丁場です。

付き添っている家族の方もぐったりですガーン


お母さん達ができる回旋異常予防の全ては、

肥満防止に尽きます。


妊娠中は食欲に負けそうになるときもありますが、

安産のためです、頑張りましょうね!
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