抗ガン剤投与終了の翌日から3日位連続で血液検査があるため、毎朝早くに採血がある。が、検温と血圧測定に来た看護師によると、今日の採血は新人がやるので遅くなります、とのこと。
確かに、先週から見るからに新卒の新人ナースが緊張した面持ちで先輩と一緒に付いてきて、電動ポンプのセットなど指導を受けていた。暫くは大変だろうけど頑張れ新採、と心の中で声援を送っていたのだが、早速自分の採血に来るとは、想像力が足りなかった。思わず、この前のカテーテル挿入の時のことが頭に浮かんだ( 3クール目抗ガン剤投与開始 ) 。
そんな表情の変化を見たのか、血圧測定の看護師さん、新人だとやはり不安ですよね。でも大丈夫ですよ、先輩看護師が傍に付いていますから、とニッコリ。
確かにカテーテルと違いリリーフが最初から用意されているのであれば安心と納得したが、いやいや全然平気、と思いっ切り見栄を張りながら、看護師の血管注射の練習方法を聞いてみた。先輩によると、学生時代は学生同士で互いに練習台。職場に配属された時は、患者デビュー前に新採同士で、また先輩にもとのこと。多分先輩の方から声を掛けるのだと思うが、後輩のために練習台になるなんて素晴らしい仲間意識、と感心した。彼女曰く、後で思うと患者さんによりも先輩への方が緊張していた、とのこと何となく分かる気がする。
朝食後暫くしたら、緊張し切った新人さんが何度か担当になってくれたことがある先輩ナースと共にやってきた。さすが先輩ナースさん、お互いに緊張しますね、とニッコリしながら場を和ごます。
新人さん、慎重に血管の位置を確認した後済みませんチクリとしますね、とチャレンジ。思わず目を瞑りそうになったが、多少時間が掛かるも一発で採血終了。思わず、お上手でした 👏 と声を掛ける。
聞けば、私が二人目の採血患者とのこと。入って来た時とは違う満面の笑みで出て行った。