いきなりだが俺は許せないことがある


それは平気で人を騙すことだ。


とある会社の売掛金、約150万ほどを支払ってもらってない


これは毎月50億稼ぐような大富豪と違い、ほどぼそと喫茶店のオレンジジュースの氷が大きいと「これはあからさまなぼったくり詐欺だ!」と騒ぎ立てる銭ゲバの横山さんにとってはお金を支払われないことは、まことにいかんともしがたい問題だ!



事情があったににせよ、なぜそれを早く言わないのか、隠蔽工作があったのではないかと、鬼神の怒りが収まらないとはまさにこのことだ。




そして今日俺は裁判所に出向いてきた。そう、第二回債権者集会が行われるからである。


だが、方向音痴のカリスマ的存在の俺は東京地方裁判所と間違え、埼玉の浦和地方裁判所に間違えてきてしまったのである。


これを読んでる人は「はあ?どうして間違えるんだ?、本物の馬鹿なのかコイツは??」と思ったそこのファッキン・メガネに言うが俺も人間だ。正確な1テラバイトを搭載した完璧なコンピューターでもない、256MBの自分に慣れたパソコンで十分なのだ。


まあ、間違えてしまったのはしょうがないのでとりあえず他で行われてる裁判を傍聴してきた。


その裁判が「強盗傷害」であった。かつては俺も住んでたアパートに強盗が押し入られ暴行を受けたことがあるから興味があった。


傍聴席に入ると犯人の顔もはっきりと分かった。強盗傷害4件、俺でも判る重罪だ。


しーんと静まり返った部屋で「このスカトロ野朗!」と大声で叫ぶ勇気は俺には微塵も無かったが張り詰めたギスギスした緊迫した空気があった。

俺はこのギスギスしたまどろっこい空気が大好きである。


傍聴マニアってのが存在するが彼らの気持ちが少しわかった。聞いてて不謹慎なのは分かってるが面白かったしまるで正直、バクシーシ山下のドキュメント小説を読んでるかのような気分になったからだ。


暇ならまた裁判所で傍聴をしたいと思ったぞ!


でも自分は絶対に加害者側には立ちたくないね。まあそんなことには絶対ならんがな。




暗黒黙示録-裁判所にて


11月10日   横山緑