心身一如を基本とする東洋医学には、感情と病気に関する考え方があります
この考え方は、現代の精神的なストレスで体調をくずすということをわかりやすく解説してくれているようで、とても興味深く勉強しています。
中医学ではストレスを7つに分けて考えます。
「喜・怒・憂・思・悲・驚・恐」の7つで、七情と呼ばれます。
それぞれの感情は、五臓「心・脾・肺・腎・肝」と深く関連していて、
ストレスが強すぎたり、長期間続いたりするとさまざまな病気を引き起こすのですが、
7つそれぞれのストレスによって影響をうける部位はかわってきます。
もちろんその反対もあります。
臓器が弱っているとストレスの影響を受けやすくなります
七情による病変の例を簡単にあげてみます。
”喜”と”心”
アイドルのコンサートでファンが失神するという例がよくあげられます。
過度な怒りは興奮を招き、肝の気が頭部に上昇して、頭痛や目の赤み、血圧の上昇などを招きます。
ひどくなると意識を失い卒倒するこ とも・・・。
”悲・憂” と”肺”
過度の悲しみや憂いは、肺の気を消耗します。
号泣すると呼吸が苦しくなってきます。
”思”と”脾”
考え込みすぎると、脾(胃腸)の機能が低下し、胃が痛くなったり、食欲が落ちたりします。
”怒・驚”と”腎”
過度の恐れや驚きは、腎を失調させ、成長・発育が低下します。
虐待をうけた子供は背が伸びにくいともいわれています。
上には、ストレスが過ぎた場合を書きましたが、ストレスがなさ過ぎても、「気」のめぐりが悪くなって、病気の原因となるとか
七情は、約2000年も前から確立されている理論だそうです
ストレスという言葉が医学用語として用いられたのは1936年のこと。
遥か昔の人々が残してくれた知恵を、もっと勉強したいです