切ない冬の物語が今甦る――『WHITE ALBUM』アニメ化!! | アニカンスタッフブログ

切ない冬の物語が今甦る――『WHITE ALBUM』アニメ化!!

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 時は1986年、携帯電話も普及していなかった時代。若き恋人達は握り締めた受話器から聞こえる呼び出し音に胸をときめかせ、泣き、笑い、そしてすれ違っていった……。
 1998年にAQUAPLUSより発売され、今もなお名作として語り継がれている『WHITE ALBUM』。そんな同作が約10年の時を経てアニメ化されることになった。2009年にはプレイステーション3でゲーム化も予定されており、注目度は高まる一方。今回はアフレコ現場から、主要キャストの方々に話を聞くことができた。作品の舞台(1986年)当時のエピソードは必見!!



――まずは演じたキャラクターの役どころと、意気込みをお聞かせください。

森川由綺役・平野 綾(以下 平野):由綺はアイドルと学業を両立させつつ、恋愛も頑張る一途な女の子です。今作のオーディションでは歌の審査もあって、劇中ではもちろん歌を歌うシーンもあります。由綺は自分と似たような職種や立場の子だと思うので、自分自身の経験を活かした役作りが出来ればいいな、と思っています。

緒方理奈役・水樹奈々(以下 水樹):理奈は小さい頃から事務所の社長であり、元スーパースターでもある緒方英二の影響を受けて、アイドルを目指してきた女の子です。勝気な性格で、由綺がイジめられるとすぐに仇を討ちに行くような、正義感の強い子ですね。でも中身は温かくて優しいんです。冬弥に対しては、今のところは「気になる存在」というレベルなのですが、今後どうなっていくのか、楽しみにしています。

藤井冬弥役・前野智昭(以下 前野):冬弥は毎回、キャストの方々からも非難を浴びるような役どころですね。彼は何故か女性を惹きつけるものを持っているようで、毎回違う女性と仲良くしているのですが、観て下さる皆さんに嫌悪感を抱かせないような演じ方が出来ればいいなと思っております。冬弥がどんな結末を迎えるのか、自分自身もまだ知らないので、楽しみにしています。

澤倉美咲役・高本めぐみ(以下 高本):美咲は冬弥と由綺の大学の先輩なのですが、私にとって先輩達の前で年上の役をやらせて頂くのは初めてなので、色々と模索しながら演じています。役どころとしては「ドロドロ要員」ですかね(笑)。嫌われそうな部分も多々あるのですが、「自分もこういうの分かる!」と思って頂けるような一面もあると思いますので、そこを上手く演じられたら、と思います。

河島はるか役・升 望(以下 升):はるかは、冬弥の幼馴染みで同級生です。小さい頃に最愛の兄を亡くしてしまい、無気力で不思議な子という雰囲気を漂わせているのですが、今後冬弥たちとどう絡んでいくのか楽しみです。
現在はキャラクターに翻弄されてしまっていて、必死で食らい付いているような状態なのでこれから頑張って演じていきたいと思います。

篠塚弥生役・朴 璐美(以下 朴):弥生は由綺のマネージャーで、由綺を大切に思うあまり冬弥を引き離そうと自らの身体を提供しようとする、そんな役回りです。彼女は冬弥に惹かれているのか、など私自身彼女の事がよく分からない部分がまだ多いので、その辺りを理解していけるように、これからアフレコに臨んでいきたいと思います。

観月マナ役・戸松 遥(以下 戸松):マナはツインテールが魅力的な、高校生に見えない外見が特徴の女の子です。常にツンツンしているような性格で、今後デレに向かっていくのか、そのままなのか、その辺の動向が気になりますね。それと、由綺との絡みもあるようなないような……? なので、そちらも楽しみにして観て下さい!!

七瀬 彰役・阪口大助(以下 阪口):彰は冬弥の親友という役どころです。冬弥以上に美咲の事を想っていて、色々と試行錯誤するのですが、一向に振り向いてもらえない寂しいキャラクターですね。今後もおそらく振り向いてもらえないでしょう(笑)。そんな報われない彼を精一杯演じていきたいと思います。

緒方英二役・速水 奨(以下 速水):英二は理奈の兄で、元スーパースターです。自分としては型にはまらない、不定形なキャラクターを作れればいいな、と思います。後は、様々な世代の人がいるスタジオの中で、年長者としてどうやって楽しい空間を創っていけるのかを考えながらやっていきたいですね。


―ここで、11月29日に開催された「アクアプラスライブ・フェスタ2008」でお披露目となったプロモーションVTRを視聴―


――VTRを観て、感想をお聞かせ下さい。

平野:イベントの時に大画面で観たのですが、第1話だけでかなり、多くのキャラクターが登場していて、それだけでも魅力的な作品だと感じました。それと、奈々さんの曲がカッコイイと思いました。

水樹:カラーの映像を初めて観て感激しました(笑)。絵のタッチも独特なので、それがまたいいな、と。個人的な話ですが、1月21日発売のOPテーマ「深愛」もよろしくお願いします(笑)。

朴:宣伝しちゃったよ(笑)。

阪口:抜かりない(笑)。

前野:カラーで観て、作画のクオリティーの高さを改めて感じました。自分も作品のクオリティーを下げないように頑張りたいと思います。それと奈々さんの歌にゾクッときました。

高本:アフレコ時に「間」を大切にする作り方をされていて、映像を観た時に、そういう部分も期待できるのではないかと感じました。

升:カラーの映像を観て、はるかの髪が緑色だということを初めて知りました(笑)。映像と共に流れる奈々さんの曲にもゾクゾクして、今後が楽しみになりました。

朴:1986年という時代設定に合わせた背景の描写がされていて、面白く観させていただきました。それと皆さんが仰っている通り奈々ちゃんの曲がステキでしたね(笑)。綾ちゃんの曲も早く聴いてみたいです。

戸松:自分のキャラクターが出てくるか心配でしたが、無事に出てきて良かったです(笑)。彩色もキレイで、早く声が乗った状態で映像が観たいです。それと奈々さんの歌が素晴らしかったですね。

阪口:自分もキャラクターが出ているか心配でしたが、ちょっとだけ出ていましたね(笑)。映像を観ていて、冬弥に対する嫉妬心がムクムクと沸きあがって来ました(笑)。それと奈々ちゃんの歌が良かったです(笑)。

速水:丁度自分も作品と同じ時代に恋愛したりして、まさに「そこ」にいたんだな、と思いまして、非常に共感できましたね。どんな年齢層の男子でも楽しんで観られるんじゃないかと思います、僕だって観られるのですから。奈々ちゃんの曲は、東京湾アクアラインを走る車の中で聴きたいと思います(笑)。


――1986年と聞いて、何か思い浮かぶことはありますか?

平野:丁度両親が恋愛をしていた頃なんだな~、と思いました。

朴:「両親」、ね……。

平野:す、すみません……(笑)。

水樹:私は丁度幼稚園の頃で、アニメでは『魔法の天使クリィミーマミ』にハマっていましたね。それと『スーパーマリオブラザーズ』を友人宅でプレイしてました。何より歌を歌い始めて、のど自慢大会に出場し始めた時期です。

前野:「つくば万博」が前年にあり、両親に連れて行ってもらった記憶がおぼろげにありますね。

高本:まだ私が物心ついていない頃なので、演じる時も時代観に合った演技が出来るか心配だったんですけど、やっていくうちに「こういう時代だったんだ」と思えて、新たな発見みたいなものがありましたね。

升:私は幼稚園の頃だったのですが、携帯電話をはじめ、今当たり前のように使っている物がなかった時代ということで、懐かしさ、というより不思議な感じがします。

朴:私は1986年というと多感な年ごろで、親の前で友人に電話出来なかったり、待ち合わせ場所ですれ違ってしまって泣いて帰ったり、その頃のことを思い出します。

戸松:お姉さんがお腹の中にいた頃で、私自身は空気だったんじゃないかと思います(笑)。もしかするとまだ前世をやっていた頃かも知れませんね(笑)。

阪口:12歳の頃でした。子供らしく、外をかけずり回っていましたね。丁度アニメを観始めた頃で、その中に速水さんが出演されているロボット作品もありました(笑)。

速水:阪口君が言っていたロボットに乗って主人公と闘っておりました(笑)。あとは前年(1985年)に結婚しまして、今でもラブラブです(笑)。


――水樹さんに質問です。「深愛」のレコーディングにまつわるお話を聞かせて下さい。

水樹:1986年頃のイメージで楽曲のデモテープを集めて、本編13話までのシナリオも頂いた上で作業を進めたのですが、そのシナリオを読んでいると冬弥があまりにもヒドイ男で(笑)。それと同時に由綺がものすごく可愛く思えるようになってきて、「由綺の気持ちで歌詞を書きたい!」と思って作業をしましたね。普段は冬弥の為を思って自分の気持ちを犠牲にしている由綺の気持ちを日記調にして綴りたいな、と。「深愛」は、私の曲にしては珍しく漢字タイトルの曲なのですが、その言葉が示す通りすごくストレートな曲に仕上がっていると思います。


――今作の見どころと、ファンの方へメッセージをお願いします。

平野:ゲームと違い、ヒロイン全員とのエピソードを1度に楽しめる所が見どころ、というかおいしい所ではないでしょうか(笑)。たくさんの女の子と関わる冬弥を、それでも一途に想い続ける由綺を精一杯演じられればと思います。

水樹:レコーディング風景等、芸能界が舞台の作品ならではのシーンがたくさん出てきますし、由綺や理奈の挿入歌もたくさん出てきますので、そちらも楽しみにしていて下さい。

前野:女性キャラと彰に対する態度の違い、みたいなものをメリハリをつけて演じられるよう頑張っておりますので、そこに注目して頂ければ、と思います。

高本:美咲は冬弥の大学生活において大きな影響を与える存在だと思いますので、自分もその空気感を楽しんでいけたら、と思います。先ほど「ドロドロ要員」という言葉を使ったのですが、それぞれみんなが真剣に恋愛をしているからこその行動であると思いますので、皆さんも色々なキャラクターの視点から物語を楽しんで頂ければいいな、と思います。

升:1986年ならではの風景が至るところに出てきますので、当時の空気を感じつつ、物語を楽しんで頂ければ、と思います。

朴:携帯電話のなかった時代ならではのすれ違い、そこから冬弥と由綺の間に色々な女性が入り込んでくる……でも、いつの時代も人を想う気持ちは変わらないと思いますし、そういう意味では先ほど速水さんが仰ったように、どの年代の方にも観て頂ける作品だと思います。私は冬弥と由綺の仲をとことん邪魔してやろうと思っている次第なので、弥生の応援もよろしくお願いします(笑)。

戸松:風景から服装に至るまで、細部に渡って当時を再現していますので、「こんな服、流行っていたな~」などと思いつつ観ていただければいいと思います。それと冬弥が好き放題やっておりますので、翻弄されてしまう女性キャラクターを応援して、そして愛してあげて下さい(笑)。

阪口:今日の収録で戸松さん演じるマナがある人物の物マネをしていましたし、自分の世代にヒットするようなセリフや物がたくさん出てきます。そこを楽しんで欲しいですね。あとは冬弥に共感出来ない人は是非、彰の目線で作品を楽しんで頂ければと思います(笑)。

速水:今作を観るのは殆どが男性だと思うのですが、まず言っておきたいのは「どれだけ冬弥に感情移入をしようとも、現実にはこんなことはないぞ!!」ということですね。そのことを知った上で、思い切り楽しんでください(笑)。それと「桜団」という7人組が出てくるのですが、実は8人目がいて僕が声をやってます。耳のいい人は聴き分けてみて下さい(笑)。



●放送情報
2009年1月より放送開始

テレビ埼玉 毎週月曜日 25:30~
テレビ神奈川 毎週土曜日 26:00~
チバテレビ 毎週月曜日 25:40~
KBS京都 毎週金曜日 25:30~
名古屋テレビ 毎週火曜日 27:20~


●スタッフ
原作/アクアプラス
企画/下川直哉
監督/吉村 明
助監督/吉田泰三
脚本/佐藤博暉
キャラクターデザイン/吉成 鋼
キャラクター原案/カワタヒサシ
美術監督/片平真司
音楽/Elements Garden
音響監督/塩屋 翼
プロデューサー/三嶋章夫
アソシエイトプロデューサー/中村則子
アニメーション制作/セブン・アークス


●キャスト
森川由綺/平野 綾
緒方理奈/水樹奈々
藤井冬弥/前野智昭
澤倉美咲/高本めぐみ
河島はるか/升 望
篠塚弥生/朴 璐美
観月マナ/戸松 遥
七瀬 彰/阪口大助
緒方英二/速水 奨


OPテーマ『深愛』水樹奈々
2009年1月21日発売

EDテーマ『舞い落ちる雪のように』Suara
2009年1月28日発売


公式サイトhttp://www.whitealbum-tv.com/top.htm



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