店は自分でやるもの | こうぼうのブログ

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こんにちは。






新宿最後の小さなお店ベルクは、たった15坪のスペースで、
客数が1日平均1,500名、基本的にワンコインでも
満足していただけるよう、また、多様なニーズに
応えられるよう200近いアイテム数のリーズナブルな
商品を用意しているそうです。






ベルクの副店長はこう述べています。






………最優先するのは、「味」であり、
「お客さまを裏切らない」ことであり、
それこそが店の繁栄につながると信じています。





……ただ、私自身は、食にしろ何にしろ、
企業や制度はあてにならないというのが
まず前提にあるんです。





私たちが本やベルク通信という新聞を通じて
「個人店の時代」を唱えるのは、いち消費者として
個人店が増えた方がエキサイティングで楽しいと
いうのもありますが、自分たちの経験からいっても、
店は自分でやるものであり、フランチャイズ
(大手のネームバリュー)に頼らなくても、
自力で食材の調達やルールを開拓し、個々の
ネットワークを築けば、いくらでも可能性は広がる
というのが実感としてあるからなのです。



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私どもは保険の代理店という仕事をしていますが、
このような実践的思考は、まったく分野の違う私にとって、
強烈かつ新鮮な響きがするのです。






保険業界でも、自前主義は効率の悪いだけの諸悪の根元の
ような風潮がある中での、問いかけです。






商品の仕入れ先は保険会社で、同じ保険会社であれば、
提供される商品の価格も内容も緒パンフレットも原則的に
同じなので、そういう意味からすると、フランチャイズと
言えるでしょう。





しかし、プロの保険代理店は仕入れた素材を、
お客さまのニーズに最もふさわしい保険商品に組み立てる・
組み合わせるといったところが腕の見せ所です。






お客さまにとって、真に納得していただけるまでのプロセスを、

独創性の欠けた受け売り手法ではなく、自前主義で運営して
いくことの大切さを、あらためて気づかせていただきました。






本当に偉大なる個人店のベルクです。






「食の職」 迫川尚子 著 P-Vine Books新刊



まえがき…仕事としての食。
       趣味としての食。
       人生のテーマとしての食。



プロローグ…食で生きる
 ・食とお金儲け
 ・ベストテンな味だけでいいの?
 ・店は自分でやるもの
 ・プロでもなく、アマでもなく



1章…お店の味をつくる

 ・ベルクの味はどうやって生まれるのか?
 ・ただのビールが美味しいわけは?
 ・味の輝きを保つのは40人のスタッフ・アルバイト
 ・15坪という逆境は生んだ知恵と工夫



2章…職人さんと「味」でつながる~3大職人の仕事術
 ・町の天才を探そう!
 ・コーヒー職人の豊かさ
 ・ソーセージ職人の眼力
 ・パン職人の哲学



3章…お店は表現だ!
 ・味には「形」がある
 ・食と健康
 ・料理と表現
 ・お店に学ぶ



あとがき
 ・「味」に導かれて