石田三成の死でたっぷり観衆の涙を搾り取るんだろうな〜
と思っていたので、先週の真田丸の展開にはびっくりしました。

でも、真田丸ロケセットを本気で作っているらしいので、
真田家関係に時間も予算も集中しているんだろうと……

TVシリーズってそう言う予算配分が大事。
これで大がかりな関ヶ原の合戦を描かずに回想で
真田家に絡む大事な人たちを来週じっくり描けます。



「真田丸」を観てそう思ったのは「うる星やつら」の
TVシリーズはこれでもかと動くセル枚数の多い回と
新キャラ数&キャラのコスチューム替えで
絵面を派手に見せて枚数を絞る回とのメリハリが効いていました。

当然、低予算のセル枚数が少ない回は
キャラクターデザインに大いに負担がかかるんだけど、
当時(他は知りませんが)、TVシリーズの各話キャラクターの
ギャラは一本単位なので、予算には関係無し。
押井守監督、容赦なかった……ヽ(´o`;

何十ものコスチューム替えや新キャラを発注したあげくに
表情はいらないねと、画面では真っ黒につぶされて
顔だけシルエットになっていました。

この回は十二単のラムも止め絵で出たりして
担当アニメーターもお気の毒でした。

「うる星やつら」の頃は、セル枚数=予算だったのよね。
今はどうなのかなぁ……だってもうセル無いし。(;^_^A

TVシリーズの予算配分シワ寄せ回は
押井監督とか伊藤脚本とか、飽きさせない工夫をしていました。

意外かもしれないけれど、押井さんって
予算管理は結構きちんとするシリーズ総監督でした。

そうでないとパトレイバーのアーリーデイズは
あの低予算で作れなかったと思います。



画像はアニメージュの為に描いた当時の
うる星やつらスタッフルームで、ラムなどの
キャラクターに隠れた部分は並行して制作していた
「ニルスの不思議な旅」のスタッフが座っていいました。
私が腰掛けている椅子は故鳥海永行監督の席……多分。
(昔のことでうろ覚え)

制作予算管理も押井監督の師匠の鳥海監督が
一から教えたのだろうと想像しています。

何しろあの押井さんがただ一人逆らわなかった相手が
鳥海さんと巷間では言われていますから
返す返すも惜しい人を亡くしたと思います。

周囲の人から怖がられていましたが、
私とは直接仕事で絡んだことは無く
それだからか、とても優しくしてくださいました。

タツノコ時代は毎日キャラクター室にふらっと表れ
当時は珈琲が飲めなかった私の入れた多分まずい珈琲を
飲んでいらしたのを懐かしく思い出します。

タツノコプロに見学に行っていた学生時代から
親しくしていただいていました。

他の見学の女の子に
「ベルクカッツェは実は健のお母さんなんだよ」と
大嘘の設定を話しては悲鳴を上げさせた話を
楽しそうになさっていたのも良い想い出。

ペタしてね

P.S. 誤字訂正しました。すみません。