夏休みを終え、ようやく日常に戻った頃でしょうか?
この夏休みは歴史好きで、将来は歴史学・考古学を専門に学びたいという子どもに先導され、関西へ出かけました。旅の中で、奈良・平城京で木簡についてのセミナーを受講してきました
セミナーでは、遺跡から掘り出してトレイに入れられた陶器の破片や木っ端や木の枝の中から木簡(墨で文字の書かれた木片)を探すという選別作業の実習も組み込まれていました。
我が家の子どもは、細部にこだわらない思い切りの良い大胆な面を持ちます。(良いように言うなら、ですけれども)
しかしながら、歴史・考古学ともなると、発掘作業や貴重な資料を丁重に扱う繊細さが多く求められます。子どもの性質的に、ムリだろうな・・・・・と思っていました。
その選別作業の実習の中で予想通り、「ちょっと!」「まって!」「ストップ!」と先生や助手の院生さんに言われ続けていました。
そして、「発掘現場でも言うんだよ。一発目は許す。二発目やったら死刑だ!って」と貴重な教訓を先生から頂戴して、涙目にもなっていました
それでも、子どもはちゃんと凹んで、反省し、ちゃんと気をつけるようになっていました。そして、「この作業は向いていない・・・・」とぼやいていました
この夢と現実のギャップを解消しようとする部分が子どもの成長につながるのでしょう。(だと良いな、という希望も含めて)
あなたには向いてないよ。ムリじゃない?という言葉を飲み込み、良いね!なれるといいね!と親が声を掛けることは、もちろん大切なことです。
そして、子どもが失敗するだろうという予想から逃げ出したい気持ちをぐっと抑えて、その次の「まず、やってみる」という段階に足を踏み出せるようにサポートすることはもっと大切です
実際に子どもが足を踏み出すと、想像したこともなかった「できない自分」を知って涙目になる子どもを、親は至近距離で見つめることになります
できないこと、ダメなこと、向いていないことは人生でたくさん出てきます。もちろん、できない・向いていないとわかったら、諦めるということのも選択肢の1つだろうと思います。
でも、やりたいなら、したいなら、そっちに進みたいなら、いくらでも練習の方法はあります。子どもの「やりたい」「学びたい」「こうなりたい」を尊重し、応援し続ける親でいたいと私は思っています
子どもの残念そうな顔や失敗や涙目になる姿を想像しつつも、まず、やってみる。その勇気と決意を持つことは大切な事だと気づかされた夏休みでした。
育児は育自。
母親になって10年。まだまだ日々勉強です
残暑厳しい時期、どうぞ涼しくお過ごしくださいね