原発付近の現状 | 暇なときにでも…

原発付近の現状

2011年3月19日(土)


この日の夜、旦那さんは帰宅しました。


お風呂にも入っていないのですぐさま除染。作業着は洗濯機へ。


旦那さんは翌朝早くに現地へ入ったトレーラーを洗車しに行きました。



そしてその夜・・・


私たちがどんな思いだったか、そして覚悟を決めたことなど話していると、


重い口を開き、ぽつりぽつりと話しだした旦那さん・・・

その口からは思いもよらない衝撃的な言葉が発せられました。



一般車両は水戸インターから通行止めだったこと・・・

そこからさらに進み、なんと主人が行ったのは 「福島第二原子力発電所」 でした。


それは福島第一原子力発電所からほど近い場所・・・


70キロ圏内と聞いていた私はただ茫然・・・

30キロ圏内どころか、多分10キロ圏内というところでしょうか・・・


従業員と二人で向かったらしいのですが、さすがに従業員をそんなところへ行かせるわけにはいかないので、従業員は水戸で待機。主人が水戸と第二原発を二往復したそうです。


そんなところへ・・・防護服もなしに・・・!?


発注を受けた会社からはそのようなことは一切聞いていませんでした。



こうなっては話は別です。


私は文部科学省が立ち上げた原子力発電関係の相談所 「健康相談ホットライン」 に電話をかけることにしました。  


http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/23/03/1303849.htm




状況を説明すると少し慌てた様子で電話を保留にされました。


帰ってきた言葉は・・・


「ここではわからないので 保安院原子力安全広報課 にかけて聞いてくれ」 との事・・・


苛立ちと焦りを感じながらもそこへ電話をすると、さらに信じられない言葉が!!


「一般の人がそこへ入ることはできないはずなので心配いらない」  と


一般ではないし、何度も警察に止められ、緊急車両の通行許可書をそこでもらい、30キロ圏内に入っていったといっているのに!?


何度言っても 「そこへは入れないから」 の繰り返しで、まったくとりあってもらえませんでした・・・。


挙句、 「ここは広報だから詳しいことはわからない。その仕事を発注した元締めは東電だろうから、東電に電話して聞いてください」 と・・・。


その方々は、東電第一原子力発電所から、第二原子力発電所までの距離さえ把握できていなかったし、そういった場合、どういう形で除染したらいいのかも教えてはくれませんでした・・・


なんのための対策本部?

いったい何を隠し、何を守っているの!?



私はもう一度、その旨を伝えるため 「健康相談ホットライン」 に電話をしました。


すると、もうすでに私たちの状況をそこにいるすべての人たちに通達したのか、電話に出た人が違うにも関わらず、「あ、第二原発内に入った方ですね?」と・・・。


先ほどの話をすると、主人から直接詳しい話を聞かせて欲しいと・・・


主人と話すと、そこの方たちも把握できていない状況がそこにあることが明らかになりました。



通常、危険区域に入るには、防護服など手渡され、そこを出るときには除染し、放射能レベルを図ってからでないと出られないといという・・・

しかし実際はそんなことは行われておらず、きっと現場の人たちの中にも何も聞かされないまま作業している人が大勢いるような状態・・・

ホットラインの方々もその現状を把握していませんでした。



いったいこれからどれだけの人が後の健康被害に悩まされることになるの・・・

考えただけでも・・・


主人は念のため保健所で放射能の検査をしてもらって下さいとの支持を受けました。




主人はホットラインの方に言いました。


「今後も行け!と言われれば私は行きます、行くしかない・・・。 しかしいったいそこは安全なのか、危険なのか? 放射能の数値はいったいいくつなのか? そしてその後、どう対処すればいいのか・・・それがわからなければ自分も、家族も、覚悟の安心の上作業できない。せめてきちんとした情報をくれ」 と・・・


これは実際第二原発で配電盤を作っている現場の作業員たちも口々に言っていたそうです。


しかもその場所付近には、食べ物も飲み物も全くないそうです。

自動販売機は壊れ、ひどい悪臭と見えない恐怖との戦い・・・


今も作業員たちはその場所で冷却装置の復旧の為働いています・・・。



私たちはいったいこの現状をどう受け止めればよいのでしょうか?