まぁね、わかってたんですよ。
この映画がB級映画であるということは。
思うぞんぶんB級テイストを楽しませていただきました。いい意味で(笑)!
しかーし、この映画は、主演の武田梨奈さんがアメリカ・テキサス・オースティンで行われたFantastic Festで、コメディ女優賞(Gutbusters, Best Actress)を受賞したっていうくらい、徹底しているのです。
(くわしくは以前のブログ記事:祝!武田梨奈が米国の映画祭でコメディ女優賞 を参照ください)
正直言って、主演の武田さんのアクションを観に行ったのですが、それほど凄まじいアクションシーンはなく、ただひたすら寿司と闘う。
とはいえ、武田さんがコメディエンヌとしての才能があることを、認識させてくれたのは大きな収穫。
寿司職人修行中だが家出して仲居になった役の武田さん
画像は公式サイト
より
敵はこいつら
そして、さらなる敵は、寿司に噛みつかれてゾンビ化した人間。
っていうか、ただのゾンビではなく、口からご飯粒がぶくぶく出てくるから、寿司ゾンビ!なのかな?
ゾンビだけでなく、寿司ネタのおおもとである魚ゾンビになっちゃった奴までいたよ。
ゾンビ化する前の科学者役を演じる島津健太郎さん
画像は公式サイト
より
島津さんって、『ゾンビアス』って映画にも出てるのね。ゾンビづいてますね。
他にもこんな一流どころも出ています。
主人公が住み込みで働く旅館の板前役の津田寛二さん
画像は公式サイト
より
おなじく旅館の元料理長役で松崎しげるさん
画像は公式サイト より
公式サイトに予告がたくさんあるので、どれか一つでも見て欲しいのですが、まぁ予告の通りのおふざけテイストなんですよ。
で、特撮やCGは割と良くできているんだけど、対象が寿司なもんだから、あほらしくてチープに見えてしまうってわけ。
ただ、アホ映画であることを楽しめる人には、けっこう笑いのツボがあったように思うよ。
武田さんのアクションシーンは抑えめだし、あったとしても相手がゾンビだったりするから、別に格闘シーンとして優れているというわけでもない。
それでも、武田さんがやるアクションは本物の匂いがするから、やっぱさすがのカラテガールだね。
寿司で作ったヌンチャクをぶん回す武田さん
で、武田さんの海外映画祭での受賞理由を私なりに探ってみた。
何がよかったかっていうと、武田さんの表情はけっこう大げさ(香港映画っぽい)であること。
そして、声がよく通り、かなりひょうきんなトーンになること。これはおそらく彼女がカラテをずっとやってきて、気合いの入った声を出すことに慣れていることと関係があると思う。
チャウ・シンチーがそうであるように、通りの良い声を出せることはコメディスターにとって結構大事。
このあたりが良かったのではなかろうか、と思う。
武田さんは絶世の美女というわけでもアイドル顔というわけでもないけれど、とっても愛嬌のある顔をしているのだよね。
この映画を観るまでは、私は彼女には孤高のヒロインとか、ハードボイルドな役がいいのかな、と思ってたけれど、コメディがけっこう出来るってことがわかったし、海外からの評価も高いとくれば、認識を改めざるを得ません。
まとめ。
万人受けする映画ではない。
笑いもマニアック。
でも、武田さんの新しい魅力が知りたかったり、海外で受ける作品を体感したいって人にはすすめます。
私・龍虎としては武田さんの次なるコメディ・アクションに期待が高まります。