ふくしまのこどもたちへ | かふぇ・あんちょび

かふぇ・あんちょび

このカフェ、未だ現世には存在しません。

現在自家焙煎珈琲工房(ただの家の納屋ですけど…)を営む元バックパッカーが、

その実現化に向け、愛するネコの想い出と共に奔走中です。

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 じしんやつなみや、げんしりょくはつでんしょのじこで、4月からの新学年は、ひなん先の新しい学校でむかえているひとも多いと思います。

 元気に、がんばっていますか?


 わたしの住む宮崎県では、ちょうど一年まえに、こうていえき という、牛やぶたの病気がりゅうこうしました。

 日本じゅうが、ゴールデンウィークや、サッカーの大会でもりあがっている中で、宮崎のひとたちは、なみだをながしながら、かぞくのように大切にそだててきた牛やぶたをころし、土のなかにうめ、どうろで車を一台一台消毒し、病気がそれいじょう広がらないように、一生けん命がんばりました。

 それでも病気のかんせんはおさまらず、あちこちののうじょうで、次から次へと、病気の牛やぶたが見つかりました。

 宮崎県のとなりの県の人びとは、この「口ていえき」の病気が広がるのをおそれ、公共しせつに「宮崎県民立ち入りおことわり」のひょうじを出したり、宮崎ナンバーをつけたトラック会社との仕事をことわったり、「けっこん式には来てくれるな」と言ったり、いっぱんの人の乗る宮崎ナンバーの車に、石を投げたりしました。

 病気がおさまるまでに、38万頭の牛やぶたが、ころされました。


 今、福島の人たちが、同じようなひどい目にあっていると、テレビやインターネットのニュースで知り、とてもかなしく思います。
 どうか、負けないで、がんばってください。

 福島のこどもをいじめたという千葉のこどもたちも、ほうしゃせいぶっしつでそれなりにおせんされた水道の水をのみ、あるいみでは、それなりにひばくしています。

 日本のほかの人びとも、これから、ほうしゃせいぶっしつでおせんされた食べ物を食べて、少しずつひばくしてゆきます。

 そして、がいこくに行けば、わたしたちはみな、日本人として、同じようなあつかいをうけるのかもしれません。

 宮崎の「口ていえき」の時も、せいふは口ではもっともらしいことを言いながら、ろくなたいおうをしませんでしたが、それでも、全国の人びとから、あたたかいはげましや、ぎえん金をたくさんいただきました。

 こんどは、わたしたちが、できるかぎりのおうえんと、ぎえん金を送る番です。

 ざんねんながら、福島は、すぐに元のような生かつには、もどりません。

 だけど、それでも、新しいかんきょうで、歯をくいしばって、せいいっぱいやってみてください。

 わたしたち「おとな」が、こんなにもダメなせいで、あなたたちにこんなにひどいじょうたいの国をのこすことになることを、とてももうしわけなく思います。

 だけど、それでも、いや、だからこそ、これからのこの日本を、どうか、たのみます。



 しゃしんは、宮崎のおにくやさんによくおいてある、宮崎牛のシンボルのおきものと、たてです。

 この像のモデルになったのは「安平」というりっぱな名前のついた、宮崎牛のたね牛で、日本全国のたくさんの牛の、お父さんにあたります。

 きょねん、病気のかくだいをふせぐために、多くの牛といっしょに、ころされました。


 わたしたちのようなバカでダメなおとなにならないように、一生けん命がんばって、そして、宮崎や、福島や、東北の人たちのようにかなしい思いをすることのない、未来を作ってください。