野球とラジオのミュージックエクスプレスの放送が好きな中一の高野太郎(神木隆之介)。ある日、彼は原因不明の病気で入院することになる。白血病だったのだ。そんな彼が病院で毎日流れてくる放送に興味を持ち、病院でDJをすることになる。
70年代の曲が中心に流れる中、印象的だったのが、クィーンのSomebody to Love。同室の患者結城さん(光石研)がリクエストするのだが、その曲をバックに結城さんの葬儀の列、太郎が「みんな、窓を開けて」と呼びかける。結城さんの息子は「Ride on Little DJ」というメッセージとともに太郎にサングラスを贈り、小さくとも人の心に届くDJをするよう気持ちを託す。
神木くんがだんだん弱っていく太郎を見事に演じている。病院を抜け出してからは特に彼の一挙手一投足に釘付けだった。「たまきちゃん、僕は臆病だからこういう形でしか言えない。」と、言うまで太郎の心の葛藤、もう今言わなくてはならないという差し迫った状況に観客の中に感極まって嗚咽している声も聞こえた。
海乃たまき役の福田麻由子ちゃん、暗い表情を見せることもあるんだけれど笑っている表情だけが嫌に目立った感じがした。神木くんがあまりにも素晴らしいので比べちゃうと駄目かも。
最近テレビ、映画、舞台と活躍している広末涼子がたまき役。福田麻由子ちゃんに見た目で似ているのは田中麗奈だと思うのだけど、役の雰囲気から言って広末で正解だったように思える。
「ちりとてちん」のお父ちゃん役で最近お茶の間でもお馴染みの松重豊。試写会のMCをしていたTokyo FMの山田太郎(?)さん曰く、味のある演技なんだそうだが、まあ難なく同室の患者捨次役を演じている。
私は父親役の石黒賢が怖い父親から息子を静かに見守っていく姿に感動した。
コービーこと小林克也がミュージックエクスプレスのDJ尾崎誠として登場する。80年代、テレビでアメリカントップ40をやっていた彼と重なって、とても懐かしい。
大切な想いは、伝えなきゃ。
すべてをかけて、小さなディスクジョッキーが伝えたかったこと。
あなたも劇場で確かめてみませんか。
- 今年公開の神木くん作品
- 遠くの空に消えた
- ¥2,953
- Amazon.co.jp
札幌市の高野太郎くんから海乃たまきさんへのリクエスト。↓
DREAM PRICE 1000 キャンディーズ 年下の男の子/キャンディーズ
- ¥830
- Amazon.co.jp
映画の中で出てくる映画↓
- ¥3,271
- Amazon.co.jp