火野正平さんご出演『スタパ』、充実の内容でした
火野正平さんご出演の『スタジオパーク
からこんにちは』を見ました。
髭を生やして、帽子を被って、パジャマ姿
でご登場。正ちゃん、渋くて、カッコ良い。
13歳で子役デビュー、本年50年の芸能生
活を迎えられます。
番組スタッフが丁寧に火野さんの略歴を
調べていることにも誠意を感じました。
『新必殺仕置人』の正八役と「想い出は風
の中」を紹介して下さったことにも深謝します。
ありがとうございます。
『必殺』というと、1979年以降の『必殺仕事
人』シリーズのみを強調したがる制作局AB
Cテレビのスタッフよりも、NHKスタパスタッフ
のほうが、本当の「必殺」を知ってるなあ、と
いう気がしました。
ハワイの映像・ライブも渋くてカッコ良かっ
た。
子役時代を回顧された火野さんの言葉も
印象的でした。渡辺篤史さん・小川知子さん・
ジュディ・オングさんといった当時の同世代
の子役俳優さんとの交流は印象的です。
震えたエピソードもありました。
火野さん
「台詞が増えた頃ね、ある先輩に呼び出さ
れて、袋にされたことがある。俺、草野球の
チームやってるんだけどね、その人（先輩）
が相手チームのサードやってて、対戦した
こともあったんだよ」
芸能界は怖いですねえ。嫉妬の炎が常に
渦巻いているとは聞いていますが、「袋」とは
恐ろしいなあ。
火野さんの略歴では、1973年『国盗り物語
』の羽柴秀吉役の映像も紹介されました。本
能寺の変の報を受け、号泣する秀吉の映像
でした。実はこの回、本放送で見ていました。
懐かしかったです。
『国盗り物語』は時代劇の傑作ドラマで、昨
今の現代語乱発の戦国ドラマなどとは、スケ
ールが違います。
火野さんは、「俺、臭えなあ、今、見たら恥
ずかしいよ」と照れておられましたが、当時
24歳の火野さんが演じて下さった、ダイナミッ
クでイキが良くてエネルギッシュな秀吉は最
強です。
若いプレイボーイが「平成の火野正平」と
形容されることには、「あれ、嫌ですよ。僕、
生きてるのに、昭和で死んだ人みたいじゃ
ないですか」と言われ、ご自身は「モテない
です」と謙遜されていました。
番組中で「モテること」についてトークされて
いる中で、火野さんが司会の住吉美紀さんに
語った「俺と君で」の言葉は、素敵でした。
若い美人アナウンサーの住吉さんも「私！？」
とおっしゃっていましたが、嬉しそうな雰囲気も
さっせられました。
去年の萩原健一さんのトークショーでも感じ
ましたが、モテる男性は、独自の輝きがありま
す。ショーケンさんも正ちゃんも60代ですが、
ますます光を増していて、女性を魅了する素敵
な個性が香っています。
目標とされている先輩男性像については、「宇
野重吉さん・三井弘次さん・佐分利信さん」を挙
げられました。「臭くなくて」自然な味わいの演技
を課題にされているようです。
宇野重吉さんも、豊臣秀吉役者でもあらせられ
ます。『国盗り物語』と同じ司馬遼太郎氏原作『関
ヶ原』のテレビドラマ版の第一話「夢のまた夢」（19
81年1月2日放映）では、晩年の秀吉の悲しみを重
厚に勤めておられます。
三井弘次さんは、『ここに泉あり』を始め、数多
くの名作映画で渋い名演をリアルな演技で示さ
れた名優です。
佐分利信さんは、二枚目の名優で、戦前から数
多くの映画に主演されました。正義感の強い兄を
熱演された『兄とその妹』は傑作です。戦後は、監
督もされています。
佐分利さんと火野さんは、絡みの競演シーンは
ないですが、1977年の映画『やくざ戦争 日本の首
領』（監督中島貞夫）で共演されています。
初老の年代に入られた火野さんは、先輩名優に
匹敵する存在感を、これからも魅惑的なムードと共
に鮮やかに出して下さると思います。
ところで、司会の住吉さんが3月いっぱいでNHK
を退職され、フリーアナウンサーになられるという
報道を聞きました。かなり残念です。
故深作欣二監督がNHKのトーク番組に出られた
際、インタビュアーが住吉さんだったのですが、見
事なトークと質問が光っていました。作さんも、若い
美人アナと話せたことが、嬉しそうでした。
NHKからの正式発表はまだなので、なんとも言え
ませんが、個人的な要望としては住吉さんには、N
HKに残って頂いて、『スタパ』司会を続けて欲しいで
すね。
今日の司会も見事でした。
火野さん、NHK『スタパ』スタッフの皆さん、素晴ら
しいトークをありがとう。
南無阿弥陀仏