卵巣がん乳がんの遺伝的な発生リスクが高い女性の特定につながる遺伝子変異を発見したとする研究結果が、19日の科学誌ネイチャー・ジェネティクス(Nature Genetics)」(電子版)に掲載された。 卵巣がんや乳がんは、自覚症状がほとんど出ないまま死に至ることもあるため、「サイレントキラー(静かな殺し屋)」とも呼ばれる。 米国、欧州、カナダオーストラリアの専門家たちは、がんを発症した女性にのみに認められる1文字分の遺伝子コード違いを追究するため、女性数万人の遺伝子を調査した。 その結果、ある研究では、ヒトの2番、3番、8番、17番、19番染色体に、深刻な卵巣がんの発生リスクを強く示唆するDNAを発見した。 別の研究では、乳がんの原因遺伝子として知られる17番染色体のBRCA1遺伝子変異と関連して、19番染色体のDNAの変異が乳がんの発生リスクを高めることをつきとめた。 これらの遺伝子変異が、がん発生のメカニズムにどのように機能するかは明らかになっておらず、解明にはまだ何年もかかるとみられている。 しかし、今回の発見を含め、がんの発生リスクが高いことを示す遺伝子はこれまでに多く発見されており、研究者らは、今回の発見ががん発生リスクの高い女性を診断するための方法を新たに切り開くものと確信している。 研究の1つを率いた米ノースカロライナ(North Carolina)州デューク大学医療センター(Duke University Medical Center)のアンドリュー・バーチャック(Andrew Berchuck)教授は、今回の発見について、「将来的には、新たに発見された遺伝子変異を持つ女性を見つけることで卵巣がん発生リスクの高い女性を特定することでき、これらの女性を対象に予防措置を講じることができるようになるかもしれない」と語った。(c)AFP

米航空宇宙局(NASA)は19日までに、ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)がとらえた、おうし座の方角にある星雲「IRAS 05437+2502」の画像を公開した。

 暗いちりが集まる小さな星形成領域を含んだ、ぼんやりとした幽霊のような星雲で、幅はわずか月の18分の1。赤外線天文観測衛星IRAS(Infrared Astronomical Satellite)によって1983年に初めて確認されたが、いまだ解明されていない点が多い。

 最も謎めいているのは、山型に集まった宇宙塵の頂上部分に明るく輝く、逆V字の部分だ。ハッブルのこの画像で新たに多くの事実が明らかになったが、この明るい部分の原因について明確な答えは得られていない。(c)AFP

イタリア中部トスカーナ(Tuscany)州のフォルコリ(Forcoli)村で7月31日、第21回全国「ミスぽっちゃり(Miss Cicciona)」コンテストが開かれ、体重170キロの女性が優勝した。

コンテストへの応募条件はたった1つ、体重が100キロ以上あること。優勝賞品は、巨大ケーキと、太った人への偏見に対する自己評価だけだ。コンテストを考え出した主催者は、「異なる側面から見た女性の美」を示すのが目的だとして、「ゆったりとした女性の美しさを披露 したい」と開催の意義を語っている。


中国でアウトレットモールを展開する「フォックスタウン(Foxtown、中国名:上海富客斯実業)」は12日、イタリアの高級ブランド「プラダ(Prada SpA)」株の取得を進めていることを認めた。

 フォックスタウンのプラダ株取得については中国紙、経済観察報(Economic Observer)がすでに報じていた。フォックスタウンの広報担当者は同社の陸強(Lu Qiang)会長が経済観察報の取材に応じたことを認めた一方、「この件を公にするつもりはなかった。報道以降、プラダ側が価格を引き上げたため株式の追加取得を断念するかもしれない」と語った。

 同紙によると、陸強氏は2年前から間接的にプラダ株式の取得を始め、すでにプラダ全株式の約13%を保有しており、さらに最大で20%の株式を取得してプラダの筆頭株主になることを目指していた。

 だが、ある匿名のプラダ関係者はAFPに対し、陸強氏が13%の株式を取得しているとの報道について「まったく事実無根」だと語った。

■500億円投じて筆頭株主目指す

 経済観察報によれば、陸強氏はイタリアのコンサルティング会社を通じ、これまでに2000万ユーロ(約22億円)を投じてプラダ株を取得した。4億5000万ユーロ(約500億円)でプラダの債権者から株式を買い取る計画だったが、最近になってプラダが価格を引き上げたため必要な資金は6億~7億ユーロ(約670億~約780億円)に上昇してしまった。

 これについて陸強氏は、「中国人に買収されれば、ブランドイメージが傷つくとプラダ側が考えたためだろう」と語ったとされる。陸強氏は、プラダ株の追加取得が不可能になれば、来週にも保有するプラダ株をすべて売却する考えだと報じられている。
 
 プラダをめぐってはイタリア紙コリエレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)が6月末、匿名の関係者からの情報としてプラダは自社の価値を少なくとも40億ユーロ(約4400億円)程度と見積もっていると報じた。

 1913年にイタリアで皮革製品店として創業したプラダは、これまでに何度か株式公開を検討したものの、市況の悪化などで見送ってきた経緯がある。6月初めにコリエレ・デラ・セラは、ミラノ(Milan)と香港(Hong Kong)の証券取引所への新規株式公開(IPO)をプラダが再検討していると報じていた。(c)AFP

オンラインゲームの人気が高まる中国で、ユーザーの氏名の登録やゲーム会社に自己検閲を課すことなどを義務付ける同国初の規制が8月1日から導入される。

 中国では未成年を中心にインターネット中毒になる人が増えていることが問題となっており、対策として文化省が主導した。ゲームをしたいユーザーは身分を証明して登録することが義務付けられるほか、未成年者に適さない内容のゲームの提供が禁止される。

 英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)によると、国産だけではなく外国から輸入したロールプレーイングゲームやソーシャルネットワークゲームにも適用される。

 中国ではコンピューターの価格が安い上、インターネット接続費用も比較的安いことに後押しされてインターネット利用者が増加し、それとともにオンラインゲーム業界が活況を呈している。

 北京(Beijing)に本拠を置くIT関連の調査会社アナリシス・インターナショナル(Analysys International)では2012年までに中国のオンラインゲームのユーザーは2億7000万人を超え、オンラインゲーム業界の市場規模は2009年の3倍近い約730億元(約9600億円)に達すると予測している。(c)AFP


米グーグル(Google)は23日、同社の携帯端末向け基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」を搭載した携帯電話端末の1日の販売台数が16万台以上に上ることを明らかにした。

 米アップル(Apple)の携帯電話端末iPhone(アイフォーン)の最新モデル「iPhone4」の発売を翌日に控えた23日、米モトローラ(Motorola)の新型アンドロイド携帯「Droid X」の発表会に登場したグーグルのエリック・シュミット(Eric Schmidt)最高経営責任者(CEO)は経済専門テレビCNBCに対し、「毎日世界中で16万台以上のアンドロイド携帯が売れている。驚異的な勢いだ」と語った。

 5月に開かれた同社の株主総会でシュミット氏は、アンドロイド搭載携帯電話の1日の販売台数は少なくとも6万5000台だが、実際の数字はこれをはるかに上回る可能性もあるとしていた。

 シュミット氏が示した数字によれば、アンドロイド携帯の販売台数は今年の第1四半期(1~3月)に875万台が売れたiPhoneを大きく上回ることになる。

 米市場調査会社NPDによると、同四半期の米国におけるスマートフォンの市場シェアはアンドロイド携帯が28%だったのに対し、iPhoneは21%だった。トップはカナダ携帯情報端末大手リサーチ・イン・モーション(Research In Motion)のブラックベリー(Blackberry)で、シェアは36%だった。

 グーグルは、携帯端末メーカーにアンドロイドを公開しているほか、自社の「ネクサス・ワン(Nexus One)」にもアンドロイドを搭載している。(c)AFP


任天堂(Nintendo)は15日、米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)で開幕したゲーム見本市「エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ(Electronic Entertainment Expo、E3)」で、専用メガネ無しで3D映像でのゲームを楽しめる、携帯ゲーム機「ニンテンドーDS(Nintendo DS)」の次世代モデル「3DS」を発表した。

 岩田聡(Satoru Iwata)社長は3DSを頭上にかざし、「みなさんに試してもらうのが待ちきれない」と語った。

 3DSは、トレードマークのデュアルスクリーンはそのままだが、タッチペンによるタッチパネル操作ができるのは1面だけとなる。岩田社長によると、「タッチスクリーンと3Dスクリーンは相性があまりよくない」のだという。また、本体外側に搭載した2つのカメラで3D写真を撮影することもできる。

 岩田社長は、3D映画も視聴可能だとしながらも、今後の映画会社とのコンテンツ契約などについては言及を避けた。

 同見本市では、ディズニー(Disney)やワーナー・ブラザーズ(Warner Brothers)、ドリーム・ワークス(Dream Works)の3D映画の一部が3DS上で放映された。

 3DSは、モーションセンサーも内蔵しており、任天堂はこの機能が新たなソフトの開発を促すことを期待している。(c)AFP

恋人探しは競争が激しく、ルックスや社会的地位、経済力、話術、さらには意識下に訴えるにおいなどが決定打だと思っているとしたら、実はもっと複雑な要素があることを知って驚くかもしれない。

 ストレスにさらされている男性は、性的な好みについて意外な選択をするという研究結果が、英学術専門誌「英国王立協会紀要(Proceedings of the Royal Society B)」に掲載された。

 論文を発表したのは、ドイツ・トリーア大学(University of Trier)のJohanna Lass-Hennemann氏ら精神生物学者の研究チーム。

■ストレス下では普段と反対の選択

 これまでの研究では、男女ともに、自分と似た相手、特に顔が似た相手と恋に落ちることがくり返し指摘されてきた。しかし、同研究チームは、動物実験の結果から、男性はストレスにさらされている場合には女性と違った行動をとるのではないかと考え、調査に乗り出した。

 研究チームは、健康で太っていない地元学生50人を集め、2つのグループに分けた。一方のグループは氷水に手を浸し、もう一方のグループは体温と同じ温度の水に手を浸した。また、唾液中のホルモン、コルチゾールの量も調べ、両グループのストレス量が異なっていることも事後に確認した。その上で、興味のあるものを眺める際に反応する「驚がく反射」を観察するため、学生の目の周囲に電極をつないで微量な筋肉反応を調査した。

 実験では、学生たちに40枚の若い女性のコンピューター画像を見せ、その反応を確認した。画像のうち30枚は被験者を見つめるヌード画像で、10枚は通常の画像だった。また、ヌード画像のうち10枚は、被験者本人に似た顔になるようコンピューターで画像処理した。

 ストレスにさらされていないグループの男性は、従来の見解どおり、本人と最も似ている女性を好んだ。一方、ストレスにさらされたグループの男性は、自分と似た女性に関心を向けず、自分と似ていない女性を好む傾向を示した。

 報告書は、ストレスにさらされた男性が、この最初の出会いの後も、自分に似ていない女性の方に関心を示し続けるかどうかはわからないものの、その可能性は高まることになるだろうと結論づけた。

■ストレス下の特殊な選択は遺伝子を残すため?

 このような行動の理由として、研究チームは、生殖の機会を増やすためという進化論的な理由を提示した。

 これまでの研究で、人は、自分と似ていない相手よりも自分と似ている相手に信頼感を持つ傾向があることが示唆されている。このことは、長期的な関係を求める男性が、自分と似た女性を好む理由を説明している。

 一方で、ストレスにさらされている人は、ストレスにさらされていない場合よりも短期的な関係を持つことも、これまでの研究で知られている。男性が自分と似ていない女性を選ぶ理由について、報告書は、より多くの性パートナーを持つことで自分の遺伝子を残す機会を増やしていることで説明がつくとした。(c)AFP

バレンタインデーの14日、都内・秋葉原(Akihabara)で、メード喫茶のメードたちがチョコドーナツをプレゼントするイベントが開かれた。

 このイベントは、政府観光局の「ビジット・ジャパン・キャンペーン(Visit Japan Campaign)」の一環で行われ、多くのメード喫茶が並ぶポップカルチャーの街、秋葉原をPRした。(c)AFP

うだるような夏の暑さで知られる米ワシントンD.C.(Washington D.C. )が6日、一面の銀世界になってしまった。雪が積もった通りをスキーを履いてうれしそうに移動する多くの住民の姿が見られた。

 普段は高級スーツと革靴が支配するこの街にあって、スノーシューズと保温コートが必須アイテムになっている。市内の一部には24時間で50センチという記録的な積雪を記録した場所もある。

■クロスカントリースキーは売り切れ

 国際通貨基金(International Monetary Fund、IMF)で働いているというドイツ人女性は、赤いスキージャケットに黒いスキーパンツ、紫の毛糸の帽子にスノーシューズといういでたちでコーヒーをすすりながら歩いていた。

「アルプスみたいね。アルペンスキーも持ってるけど、ここは斜面がないから。昨日クロスカントリースキーを買おうとしたんですが、どの店も売り切れでした」と話すこの女性は以前ドイツでスキーのインストラクターをしていたという。

 その後ろで楽しそうにジョギングをしていた米空軍で働いているという女性は「フロリダ(Florida)州出身なんです。こんなにたくさんの雪を見たのは初めて」と話してくれた。

■5000人の大雪合戦大会

 ワシントンの観光名所には、この歴史的な風景を記録に残そうとアマチュアのカメラマンや画家が押し寄せた。デュポンサークル(Dupont Circle)地区では6日午後、約5000人が参加して大雪合戦大会が開かれた。

 ホワイトハウス(White House)ではシャベルを持った職員が屋根の雪下ろしをしていた。ホワイトハウスに通じる道路の除雪は特に念入りに行われていた。
 
 ワシントン(Washington)州から会議のために来ていたという男性は「雪がしばらくとけなければいいけど」と話したが、その心配はなさそうだ。予報では降雪は来週も続くとみられている。(c)AFP/Clement Sabourin