五島市「旧五輪教会堂」 | amebatoysの佐世保ブログ

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佐世保市の「黒島天主堂」とともに、来年7月に世界遺産登録が期待される「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の構成資産の教会堂を巡っています。

五島市の久賀島にある「旧五輪教会堂」を訪れました♪

福江港から車で約20分で奥浦港へ。
そして奥浦港から海上タクシーで10分で久賀島田ノ浦港着きます。
田ノ浦港から車で20分、そして歩いて10分で、「旧五輪教会堂」に着きました。



海上タクシーから、堂崎教会が見えます。


田ノ浦港の浜脇教会


険しい山を背にする小さな漁港のわずかな平地に、潮風に耐えひっそりとたたずむ「旧五輪五輪教会堂」の姿は、弾圧に耐え抜き信仰に命をかけた五島キリシタンを彷彿とさせます。

中央の建物が、旧五輪教会堂。
右橋は、現在の五輪教会です。


旧五輪教会堂は、キリシタン禁制解除に伴い明治14(1881)年に浜脇教会として久賀島内の浜脇の地に建てられ、
その後昭和6(1931)年に現在地に移築されました。

浜脇教会が手狭になりまた老朽化も重なり、建て替えられるのを機に教会堂を持たなかった五輪地区が譲り受けたものです。

古い教会堂の天井板、床板、祭壇など一つ一つを丁寧に解体し、筏にして運ばれ組み立てられたそうです。



以後50年間、五輪地区と蕨小島の信徒の信仰のよりどころとしての役目を果たしましたが、老朽化のため昭和60(1985)年、すぐそばに新しく五輪教会が建設されました。

この時点でも当初は解体し、その場所に教会を新築する話が持ち上がりました。
しかし “貴重な文化財として価値ある建造物を何とか守ろう”との関係者の熱意と地元信徒の協力により、解体の危機を乗り越え当初の姿で保存されることになりました。

隣接して新しい教会が建設されたことに伴い旧五輪教会堂は福江市(現五島市)に寄贈され、市の維持管理のもと一般公開され現在に至っています。



旧五輪教会堂は創建時の形態をよく伝えている建物で、木造瓦葺平屋建、窓がポインテッドアーチ型である点を除けば、外観は全くの和風建築で、内部は三廊式、板張のリブ・ヴォールト天井による空間構成、ゴシック風祭壇等、本格的な教会建築様式となっています。

現存する明治初期の教会としては、信徒発見の舞台となった長崎の大浦天主堂に次ぐ古いものです。



当時の教会建築の様子を知る上で歴史的に貴重な建造物であり、国の重要文化財(平成11(1999)年5月13日指定)に指定されていて、
ユネスコの世界文化遺産候補の『長崎の教会群とキリスト教関連遺産』の構成資産候補の一つになっている教会です。


今回は、奥浦港から海上タクシーで入りましたが、
久賀島・奈留島教会巡礼コース「五島列島キリシタンクルーズ」(大人1人7800円)もあります。
お問い合わせは、五島バス観光課 TEL 0959722173

また、福江港発着の久賀島コースもあります。
お問い合わせ 木口汽船 TEL 0959730003