紀伊国一ノ宮は3つありますが、そのうちの一つ丹生都比賣神社です。
丹生都比賣大神をお祀りしておりますが、丹生都比売神社由緒によりますと、「丹生都比賣大神は、天照大神の御妹神で、また稚日女尊とも申し上げる。」とあります。
稚日女尊は天照大神の別名との見解もありますが、別人と思われます。
そもそも天照大神と呼ばれる人は男性で、代々天君のことを天照と称えたふしがあります。
ちなみに伊勢の天照大神は現在は女性です。
元々は男性ですが、女性として皆さん崇拝されるので女性の神格になっているようです。
さて、越木岩神社のところで、稚日女はヒルコ(蛭子)さんと言いました。
ヒルコさんは生まれてすぐに船で川に流されます。
これはイザナギさんとイザナミさんが今で言う厄年で、子供に災いが及ばないようにした儀式と考えられます。
もちろん儀式なので下流で待ち構えていた人がいます。
カナサキさんと言う人で、後にスミノエの翁、スミヨシと称え名をもらう人です。
カナサキ夫妻にしばらく育てられたヒルコさんは、厄明けにご両親の元にもどります。
元々は天照大神の姉でしたが、弟が今や天君となっておられるので、妹として戻るわけです。